話題の「宅食」サービスも! 近い将来、老人向けのビジネス市場が100兆円を突破する?

週プレNEWS / 2012年10月19日 15時0分

今から18年後の2030年には、65歳以上の「老年人口」が730万人増えて日本の全人口の3割を超え、20~64歳の「生産年齢人口」はなんと1400万人も減って全体の6割を切ると予想されている。となれば、市場の高齢化にうまく対応できるかどうかが、今後のビジネスの浮沈を分けるといっても過言ではないだろう。

江戸川大学社会学部教授の藤澤研二氏が言う。

「高齢者のニーズを充足させるような商品・サービスの市場規模は2020年頃には100兆円を突破し、2030年には142兆円にまで拡大するという試算もある。しかし、このシニア市場は商品・サービスともまだまだ未開拓。そこにビジネスチャンスがゴロゴロと転がっているわけです」

シニアの“かゆいところ”に手が届くビジネスに仕立てあげることが肝心というわけだ。

「イオンやヨーカドーは健常者のクルマ利用を前提に、地価の安い郊外への出店を進めてきた。しかし65歳以上の高齢者の中には車に乗れない人も多く、かといって近所へ買い物に行こうにも商店街はシャッターが閉まったまま。こうして生まれたのが全国で600万人にも及ぶ“買い物弱者”です。地方の過疎地だけでなく、東京などの大都市に多数存在し、保存が利く缶詰やレトルト食品を多用するため栄養失調に陥るケースも報告されています」(藤澤氏)

つまり、「老人の“足”になれ!」と。一部の企業はすでに“足”の囲い込みに動きだした。

「地域の食品スーパーはヤマト運輸と提携し、食を宅配する“宅食”ビジネスに乗り出しています。ファミリーマートは一部の店舗で新聞販売店と連携。電話で注文を受け付け、新聞配達のバイクに弁当などの商品を乗せる買い物支援サービスを始めました」(藤澤氏)

宅配便や郵便、米穀店、牛乳店、新聞店などが保有する地域に根を張った物流網が、シニア市場では重宝されることになる。例えば「酒の配送を行なう『カクヤス』は都内で1kmごとに店舗を持ち、ビール1本から配達してくれますが、“そのバイクに何を乗せれば儲かるか?”と考えればいいわけです」(藤澤氏)。

そして今後重要になるのが、顧客宅に訪問した際のサービスだろう。

「今後は独居老人が増えていくため、訪問時に電球を交換したり、家事を代行したりと、付加価値を高めるサービスは多方面に広がる。肝心なのは、老人(顧客)からいかに頼られるか、です」(藤澤氏)

(取材・文/頓所直人 興山英雄)



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