選択肢なき続投? なでしこ佐々木監督を待つ苦難の道

週プレNEWS / 2012年11月6日 10時0分

その去就が注目されていたなでしこジャパンの佐々木則夫監督が指揮官続投の決意を固めた。

ロンドン五輪前から、スポーツ紙各紙は佐々木監督の後任人事として、なでしこジャパン・ヘッドコーチの望月聡(さとる)氏、ヤングなでしこ(U-20女子代表)監督の吉田弘氏、同コーチの本田美登里(みどり)氏、なでしこリーグの強豪、日テレ・ベレーザ監督の野田朱美(あけみ)氏などを日本サッカー協会がリストアップしているなどと盛んに報じていた。

だが、実際のところ、協会内ではかなり早い段階から佐々木監督への続投要請で一本化していたようだ。そして、メディアに取り沙汰された後任候補については女子委員会で検討もされていなかったという。協会関係者のA氏がその舞台裏を明かす。

「望月氏はこれまで代表で佐々木氏を支えてきましたが、監督としての力量は未知数。吉田氏は今夏のU-20女子W杯で3位という結果を残したものの、チーム戦術にあまり重きを置かない指導スタイルです。だから、攻守の連動など、世界最先端の戦術で世界を制したなでしことの相性が心もとない。そして、本田氏や野田氏に至っては、完全に力不足で問題外」

ならば、Jリーグ監督経験者などにまで範囲を広げて後任を考えてもよさそうなものなのだが、なでしこを率いるには“指導力以外の要素”も問われるという。

「日本の女子選手の場合、『この監督についていきたい』と思えるかどうかがパフォーマンスに大きな影響を与えます。佐々木氏の前任者である大橋浩司(ひろし)前監督は、やや神経質な性格が災いして澤穂希(さわほまれ・INAC神戸レオネッサ)ら中心選手の反感を買い、チームに一体感が生まれなかった。だから、男子サッカー界から選ぶのは、女性に受け入れられるキャラクターの持ち主かどうかという点でリスクが大きいんですよ」(A氏)

となると、選手たちからの信望も厚い佐々木氏に引き続き監督を任せるのは当然の流れだったというわけだ。

しかし、佐々木監督の今後には、「苦難の道が待ち構えている」という声がもっぱら。サッカー専門誌編集者B氏がこう話す。

「来年で佐々木監督は就任6年目。長い年月を経た分、監督と選手の意思の疎通は円滑になっているのですが、その半面、どうしても互いに甘えが出てしまう。そうなると、ぎりぎりまで追い込む練習はなかなかできないですからね」

しかも、佐々木監督の頭の中には、新しく上積みできる戦術的引き出しがどうもないようなのだ。

「昨年の女子W杯制覇以降、佐々木監督はチームをいかに進化させるかについて聞かれても、『ひとりひとりのスキルの精度を上げる』としか答えていない。つまり、それは戦術的なアイデアを出し尽くしたことの裏返し。今後、各国が日本に倣(なら)って戦術面で進化してくることは間違いないわけですから、このままでは次回の女子W杯や五輪を迎えるまでに、なでしこのアドバンテージがなくなってしまいます」(B氏)

では、佐々木監督率いるなでしこは今後どうすればいいのか。

「方法はふたつあります。まずはスタッフに新しい血を入れること。佐々木監督はここまで攻撃に関しては意外に選手任せだった。ですから、得点に至るまでのアイデアを具体的に与えられる参謀(コーチ)を入閣させたい。例えば、論理的に攻撃を語れ、人当たりもソフトな元磐田の藤田俊哉氏などはオススメ。そして、もうひとつは、新しい化学変化を起こすため、生きのいい選手を下の年代から引き上げることですね」(B氏)

なるほど。だったら週プレ的には、U-20女子W杯で底知れぬポテンシャルを見せつけた浜田遥(スペランツァFC大阪高槻)あたりを強力プッシュしたいところ。どうですか、ノリさん?



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