ソー活を使いこなせない学生と企業は“負け組”になる?

週プレNEWS / 2012年11月12日 19時0分

ソーシャルメディアを駆使した就活“ソー活”が急速に広がっている。そのけん引役になったIT企業がFacebookを利用した採用手法を展開する一方、突然のフリーズに悪戦苦闘していたのがリクナビやマイナビといった大手就職ナビサイトだ。

「2012年度から倫理憲章の見直しで就活解禁が例年より2ヵ月遅くなった影響を受け、昨年12月1日、解禁を待ち構えていた就活生のアクセスがナビに殺到し、一時つながりづらい状況になりました。また、合同説明会や学内説明会の各会場も行列で大混乱。入場まで2、3時間待ちという会場もあったほどです」(就活サイト『ソー活.com』を運営する、ちかなりの兵頭秀一社長)

大混雑の企業ブースを前に焦る“アナログ就活生”と、活動をサクサク進めるスマート“ソー活生”。2013年度採用は、その明暗がハッキリと分かれた。

「Facebookを使いこなすソー活生は、プロフィール欄に学生時代の活動などを書き込み、自己PRをする。それが企業の人事担当の目に留まり、『話が聞きたい』とじかに連絡が入ることもあれば、学生自ら志望企業にアプローチすることもある。実名公開のウェブ上で人事担当者と学生が一対一でつながるこの手法で、例えばサイバーエージェントは今年1月、ほかの企業が選考に入る前の時点で内定を出していた。優秀な学生をフライング気味に一本釣りする。これを可能にしたのがFacebookです」(前出・兵頭氏)

今年度は大手・中小企業、自治体が続々とFacebookに専用ページを立ち上げ、「来年度には3000社まで増える」(兵頭氏)とされる。ソー活戦線はまさに群雄割拠の時代を迎えるのだ。

だが、同じFacebookユーザーでも、その機能を使いこなす就活生(企業)と、使いこなせない就活生(企業)に分かれる。

新卒採用の最新動向を調査する、HR総合調査研究所の主任研究員・松岡仁氏がこう話す。

「Facebookは自由な書き込みの場。数千、数万という志望者が集まり、情報管理が厳しい大手企業には不向きです。就活生からの質問が殺到して人事担当者が疲弊し、逆に現場社員の自由な投稿に幹部社員はビクビクする。『非効率的』と、一部ではFacebook離れも起きています」

一方の学生は?

「今年度、就活中の3910人(現4年生)を対象にした調査では、Facebookを『見たことがない』と回答した人は文系44%、理系63%。ほとんどの学生がソーシャルメディアを使いこなせていない」(松岡氏)

ソー活を使いこなせない学生と企業は、“負け組”となる可能性がある。これも一方で就活の現実なのだ。

(取材・文/興山英雄)



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