枕、布団、マットレス……安眠に欠かせない“男の寝具選び”

週プレNEWS / 2012年12月26日 15時0分

理想の枕は、仰向けに寝たときに、真横から見ておでこからあごが2~5度くらい低くなるのがちょうどいいとか。写真はイワタの「キャメルピロー」

冬はなかなか布団から出られない季節だが、安眠に欠かせないのが自分の体に合った寝具。いま一度、自分の枕や布団をチェックしてみよう! そこに、眠りを妨げる原因が紛れているかもしれない。キミの寝具は「いい眠り」をもたらしてくれているのか?

■枕選びは“角度”が重要!

寝具選びは、枕、かけ布団、敷き布団(マットレス)ということになるが、まず基本となる「姿勢」の話を寝具メーカー「イワタ」の代表取締役であり、睡眠改善のプロである岩田アリチカ先生に聞いた。

「人間は立っているときは重力の力でグッと背骨が圧縮されています。それが、横になると重力から解放されて、背骨がちょっと間延びします。また、筋肉の緊張も緩まるので、敷き布団と枕によって寝ているときの姿勢が決まるのです」

つまり、質のいい眠りは寝具によってかなり変わってくるということだ。そこで、まずは枕選びから教えてもらった。

「枕は高さによって、肩こりやいびき、顔のむくみの原因にもなりますから重要です。背骨を見たときに、頭部から肩にかけての部分を“頸椎(けいつい)”といいますが、頸椎は体の前方に向けてカーブしてます。枕が高いと頸椎が圧迫されて、肩こりやいびきの原因となってしまいます。それに、あごを引くことになるので呼吸もしづらくなる」

旅行や出張先のホテルで、やたらと大きい枕に遭遇することがあるが、確かに寝にくい。

「一方で、枕が低すぎた場合は、頸椎が枕で支えられず浮いた状態になり頸椎に負担がかかります。つまり、首に負担がかかって、やはり肩こりの原因になるばかりか、心臓よりも頭が低くなると血液がスムーズに流れなくなります」

でも、頭の大きさも首の長さも人によって差がある。何をもって理想とすればいいのだろうか。

「理想の枕選びの目安というものがあります。仰向けに寝たときに、真横から見て、おでこからあごが2~5度くらい低くなるのがちょうどいいんです。ですから、ちゃんと横から人に見てもらって選んだほうがいいですね」

ほかにも、枕選びには忘れてはならない注意点があるという。

「いくらいい枕を選んでも、敷き布団がやわらかいと頭よりも背中のほうが重いから、背中がより沈み込みます。同じ枕でも敷き布団のかたさによって高さが変わってしまうんですね。だから、売り場で高さを合わせるときも、自分の家の布団と沈み込みが似たところで合わせないといけません。

なかには、どの枕も自分に合わないと、6個も7個も枕を持っている人がいます。こういう人は、もしかしたら敷き布団に原因があるかもしれません。もしくは、枕に過度な期待をしているのかもしれません。枕ですべての問題が解決すると思ってしまうんですね(苦笑)」

続いては、敷き布団選び。

「仰向けに寝ると、お尻の部分が体重の約44%の加重を受けます。敷き布団がやわらかいと、一番重いお尻が沈んでしまう。その下がった分だけ、『腰椎(ようつい)』がカーブする角度が大きくなり負担が腰椎に集中し腰痛を起こしやすくなります。ですから、敷き布団やマットレスを選ぶときには適度な弾力があって、仰向けになったときにしっかりとお尻の部分を支えてくれるものを選ぶといいでしょう。

それから、マットレスはスプリングの寿命がだいたい10年といわれていますが、それ以上使っている人もけっこういます。そういう人で最近、寝心地が悪くなったと感じたら、マットレスの替えどきかもしれませんね」

では、これから、本格的な冬に突入ということで、暖かいかけ布団で寝たい。どんなものを選べばいいのだろう。

「まずは基本として、人の体は発熱をして水分を放出する物体だと考えてください。そうすると、布団の中の温度・湿度をどう快適にコントロールするかが寝具の大切な機能のひとつとなります。

まず、布団の中で快適に眠れる温度は、33℃プラスマイナス1℃くらいです。寝ているときの胴体部分の皮膚の表面温度が34℃から36℃くらいなので、皮膚から自然に放熱できて、しかも寒くない温度が33℃ということです。一方で布団が暖かすぎると、熱放散の方法が発汗しかなくなり、心拍数も上がって深い眠りが取れなくなります。ですから、かけ布団は、夏場以外は保温性、放湿性、耐久性、それからやはり軽さを考えて羽毛布団がいいでしょう」

寝具に関してはこれで完璧かと思ったら、どうもそうじゃないらしい。

「かけ布団だけじゃなく、敷き布団の温度・湿度のこもり方も考えておかなければいけません。姿勢よく保たれていても、夏場に蒸れて眠れないということも起こりますからね。それに冬場は意外と見落としがちですが、背中から熱が逃げていることがあります。ですから、敷き布団は、弾力はもちろん、放湿性としっかり湿度を吸収してくれる吸湿性がいいものを選ぶべきです」

快眠への道は、まずはしっかりとした寝具を選ぶべし!

(取材・文/頓所直人)

●岩田アリチカ先生



寝具メーカー「イワタ」代表取締役。睡眠環境、睡眠習慣のコンサルティングなどを行なう、「睡眠改善のプロ」。イワタ以外でも眠りのコンサルティング会社「アウェイク」や日本スリープケア研究会で代表を務める



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