日本代表コンビがJ2降格のガンバ大阪に残留したワケ

週プレNEWS / 2013年1月23日 18時0分

J1チームに脱出する同僚もいるなか、なぜ日本代表の遠藤(写真)と今野はJ2で戦うことを選んだのか?

大混戦の末にダークホース・広島が初優勝を果たし、2007年にアジアを制したガンバ大阪がJ2に降格するという意外な展開となった昨季のJリーグ。何が起こるかわからないのは、オフの移籍市場も同様だ。Jリーグ事情に詳しい識者3人に、その内幕を明かしてもらった。

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サッカー専門誌デスクA氏(以下、):昨年のJ1は広島の優勝、ガンバ大阪がまさかのJ2降格と初めて尽くしの激動のシーズンだったけど、その割にはオフの移籍市場の動きが地味だと思わない?

スポーツ紙記者B氏(以下、):遠藤保仁、今野泰幸のふたりは絶対、ガンバ大阪を出ると見てたんだけどなあ。J2ではプレーレベルの維持が難しいし、あの過密スケジュールと日本代表活動をかけもちしてたら、特にベテランの遠藤は故障でもしないかと心配だよ。

代理人C氏(以下、):本人たちにチームを出る気がなかったらしいですよ。主力として、降格の責任を感じてるみたいですから。

:それに遠藤は1億3000万円、今野は1億円という高額年俸で、しかも、複数年契約の途中。彼らに移籍の意思があったとしても、違約金を含め莫大な資金がかかる。そこまで払えるクラブは今のJリーグにないよ。

:同じ降格組でも、神戸はそれなりにネームバリューのある選手がごっそり抜けた。

:ただ、あれは移籍というより、むしろ“厄介払い”的な色合いが強い。大久保嘉人、伊野波(いのは)雅彦、野沢拓也の3人とも年俸が高く、もうベテランの域。それでいてチームを引っ張るリーダータイプではない。予算をカットしつつ、何がなんでも1年でJ1復帰したいクラブ側にとっては、出ていってもらったほうが好都合だった。

:監督の言うことを素直に聞く若手を主体に、一生懸命走り回るサッカーをしたほうがJ2では結果を出せるからな。

:ただ、J1でのプレーにこだわった伊野波や野沢はともかくとして、大久保は神戸に残るつもりでいたらしいですよ。でも、逆にクラブから、遠回しに移籍を勧められたみたい。

:神戸ってスポンサーが楽天だから、予算は潤沢にあるんじゃないの?

 楽天としてというより、どちらかといえば三木谷浩史会長のポケットマネーを突っ込んでのサポートだから、実は意外に渋チン。しかもサッカーにはド素人の会長が何かと現場介入してくるから、予算を有効に使えない(笑)。

:とにかく各クラブのフロント陣には、「ハイリスク、ハイリターン」っていう発想がない。選手獲得に思い切った投資をしてこそ、大きな儲けを手にできるのに。

:この不況下、どのクラブも経営が厳しいからね。元手がなければ、積極的な補強をしようにもできないわけで。

:2013年シーズンから導入されるクラブライセンス制度の影響も無視できません。3期連続で単年赤字を出すと、原則的に翌年のライセンスを取り上げられる。だから、なおさらリスクを避けたがるんです……。

(写真/益田佑一)



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