ソフトバンク社員が明かす“アップル依存の弊害”

週プレNEWS / 2013年1月31日 19時0分

1月23日、米アップルは2013年第1四半期(2012年10~12月)の決算を発表した。売上高・純利益ともに同四半期としては過去最高。iPhoneの販売台数も前年同期比29%増の4779万台、売上高は306億6000万ドルを記録した。

日本でもauとソフトバンクから販売されたiPhoneシリーズは、ドコモの顧客を奪い合うほどの大ヒットを記録しており、両社ともに自社の強みを積極的にPRしている。ソフトバンクの現役社員A氏が言う。

「auさんはネット回線と電話回線の同時使用ができない。つまり、(auのiPhoneは)通話しながらのネット閲覧ができないし、アプリのダウンロード中に着信が入ったらネット接続が切断する。その点、ウチはネットと通話の併用が可能。auさんでは対応してない留守番電話の無料サービスもついている。さらに販売台数でいえば、3Gからの機種変更が多い分、ウチが上回っているはず」

auはソフトバンクよりも通話エリアが広い。しかし、それでもソフトバンクの販売台数がauに負けていない理由は、こうしたサービスの充実にあるという。

「ただ、別の言い方をすれば、ウチは完全に“アップル依存”状態。その証拠に、『PANTONE』などほかのアンドロイド・スマホはまったく売れてません(苦笑)」(A氏)

その裏では、さまざまな弊害も生まれている。

「iPhoneに関する広告やキャンペーンはアップルへの事前承認が必須で、ルールを破れば即時、取り扱いが停止。また、売り場に勝手に店頭POPを張ると、定期的に監視にやって来るアップルの社員に有無を言わさずはがされる。正直ムカつきますけど、ウチはiPhoneにおんぶに抱っこですから……」(A氏)

アップルから課せられる厳しい販売ノルマも携帯キャリアの大きな負担だ。auの現役社員B氏がこう明かす。

「アップルと契約すると、スマホ全体の売り上げの一定割合以上のiPhoneを売れというノルマが課されます。現場の人間はその数字を知らされてませんけど、僕の職場では6割ともっぱら。で、四半期ごとに販売状況をチェックされ、目標未達の場合は今後いっさいiPhoneを取り扱えなくなるとか」

それでもiPhone人気は依然として高く、スマホ市場を支配している。A氏によると、今後のカギはドコモのiPhone導入の行方にあるという。

「さすがにドコモの月間転出数10万件超が何ヵ月も続く現状を見ると……。次のiPhone新モデル発売のタイミングが怪しいとにらんでいます」(A氏)

実現の可能性はどうであれ、やはりしばらくはiPhoneの“ひとり勝ち”が続きそうだ。

(取材・文/興山英雄)

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