『群馬の逆襲』著者ら、県民が語る“群馬の魅力”とは?

週プレNEWS / 2013年2月16日 13時0分

“グンマー”を知り尽くす、 ご当地本『群馬の逆襲』著者・木部克彦氏(左)と在住芸人コンビ・アンカンミンカンによる、あるある自慢トーク!

ある県別知名度ランキングで最下位となるなど、どことなく影のうすい群馬県。そこで、“笑う地域活性化本”『群馬の逆襲』の著者で作家の木部克彦氏、地方活性化のため、47の各都道府県に芸人が派遣され話題となった吉本興業の“住みます”芸人プロジェクトで活動中のアンカンミンカンに、群馬県民を代表してグンマーの魅力をアツ~く語り尽くしてもらった。

***

―まず、お三方はネットで“秘境の地 グンマー”なんて呼ばれてることをご存じでしたか?

アンカンミンカン富所(以下、ア富) 知ってましたけど、ほかの県のバージョンもあると思ってて。本当に群馬だけなんですか?

―そうですね。グーグル検索で「秘境の地」と入力すると、予測変換で“グンマー”が……。

木部 群馬があまりにも知名度がないもんだから、あんなふうにちゃかす対象になっちゃってるんですよね。でも実際、当の群馬県民は自分たちの県の知名度が低いことすら知らないんですよ!

ア富 そう! 僕らも“全国知名度47位”をよくネタにするんですけど、群馬の人は怒るどころか、普通に「ハッハッハッ」って人ごとみたいに笑ってますから。「オメーらのことだよ!」って(笑)。

アンカンミンカン川島(以下、ア川) あと群馬って、牛肉と鶏肉、ビールの消費量が47位なんですけど、なぜか乳酸菌飲料の消費量が全国1位っていう、変な特徴を持った県なんですよね。

―じゃあ、居酒屋に行ったら、から揚げも焼き鳥も食べずカルピスサワーばっかり飲んでるとか?

ア川 いや、それはない(笑)。

―そんな情報を含めて、群馬のことを県民自身よく知らないと。

木部 その知名度の低さを招いているのが“奥ゆかしい”県民性なんですよ。そもそも群馬って、幸せに暮らせる土地なんです。野菜は採れるし、災害は少ないし、東北ほど厳しい自然環境でもない。「群馬っていいとこ」って意識があるからこそ「無理にアピールしなくても」とか思っちゃってる。

ア富 方言もあんまり出さないですよね。群馬って東京のチャンネルが映るから、そればっか見てると自然と方言が抜けちゃうし。

ア川 そうだいねー(そうだね)。

―イヤ、無理に出さなくても。

木部 まあ、その“東京に近すぎる”というのも致命的な問題! 身近にあんな大都市があったらどうしても見習いたくなっちゃう。でも、どうあがいてもかなわないから言葉だけでも方言っぽくないものを使いたい、と。「おやげねえ」(かわいそうだ)みたいな独特の方言は、ほとんど使われなくなりましたから。県独自の文化に興味がいかないんですよね。

―「群馬県って、こんなとこ!」と話せる県民はごく稀だと?

ア川 ほとんどいないんじゃ……。

木部 これは大人たちの責任!「群馬は見るところがなくて、うまいものもなくて、自慢できる土産もなくて面白くないとこだ~」って、100年かけてずっと子供たちにマイナスの刷り込みをしてきたワケ。実はコレ、全部“謙遜”なのに。

ア川 アレって謙遜? 僕も完全に刷り込まれてました……。

■知名度ワースト1の今が絶好のチャンス!

―ともあれ、群馬に魅力はたくさんあるんですよね?

ア川 吉本の“住みます”芸人の企画では、各都道府県にひと組ずつ芸人が住んでるんですけど、「群馬は応援してくれる人の熱が違う」って、一緒に回る社員によく言われますね。

木部 群馬県民は、県外の人にもすごくフレンドリーですね。歴史を見ても、江戸を目指して北国から出た人が、途中で寄った群馬にそのまま住み着いちゃう、なんてパターンも多かったんです。

―東京への行く手を阻む最大のトラップがグンマー……!

木部 いやいや、群馬の居心地がよかったんですよ!

ア富 ほかにも魅力はあって、群馬って大阪並みに“粉食文化”が盛んなんです! 太田は焼きそば、高崎はパスタ、伊勢崎はもんじゃ、桐生はうどん、水沢もうどん。

―あれ、うどんがふたつ……。

木部 どっちもうまい! 僕は、讃岐うどんより上だと思ってます。

ア富 でも、「群馬県を挙げて!」っていう粉モノはない……。

ア川 県全体でやってるのなんて、“焼きまんじゅう”ぐらい。

木部 でも、まんじゅうのクセにあんこも入ってない(苦笑)。

ア富 冷えたらまずい!

―えっ、名産なんですよね?

ア川 ……安さだけなら、B級グルメで1位とれますよっ(汗)。

木部 とにかく群馬の粉食文化を盛り上げるには、群馬県民が一致団結しないといけないんです! あとね、魅力で言うと、山登りも川下りもやり放題ですよ。県の3分の2が山ですから!

―そんな力強く言わなくても。

ア川 それゆえに車がないと何もできないのが……。やっぱり東京と比べて気軽に飲みに行けない。

木部 それなら温泉旅館で飲んでそのまま泊まっちゃえばいい。居酒屋2軒回ってタクシーで帰るより断然安く済むよ。高崎や前橋から車で30~40分で伊香保温泉にも水上温泉にも行けちゃう!

―それは、なんかイイですね~。ではでは、そんな群馬が“逆襲”を果たすにはどうすれば?

木部 もっと大人が子供に群馬の良さを伝えていかないと! 県民全員がお国自慢をひとり3つは挙げられるようになれば、知名度47位なんてすぐに抜け出せますよ。

ア川 でも、僕はやっぱり知名度47位ってオイシイと思うんです。その自虐ネタで振り切って、ちょっと変わった県として有名に!

木部 確かにオイシイ。僕も群馬が47位じゃなかったら『群馬の逆襲』なんて本、出せてないし(笑)。

ア富 群馬が注目されてる今こそ、県民も10日に1回は群馬を見つめ直すようにしたらいいんです。

ア川 “群馬デー”を!

木部 その日は、東京のほうを見ないように群馬テレビしか映らないようにしちゃえばいいね(笑)。

(取材・文/short cut[岡本温子、山本絵理、甲斐真理愛] 撮影/宮野茂男)

●木部克彦(きべ・かつひこ)



新聞記者、葬送プロデューサーなどを経て、現在は作家として活動中。『群馬の逆襲』(彩流社)、『続・群馬の逆襲』(言視社)を執筆し、群馬県文化審議会委員も務める。藤岡良のペンネームでレシピ本『図説 主夫の「なんちゃって」料理術』(彩流社)も執筆

●アンカンミンカン



よしもと芸人。ツッコミ担当の富所哲平(左)、ボケ担当の川島大輔(右)は共に群馬県みどり市出身。2011年より“住みます芸人”として、群馬にUターン移住し活動中。毎日、Ustreamにてトーク番組『空っ風と義理人情』配信中。ぐんま観光特使としても活躍

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