中国が日本への挑発を繰り返す本当の狙い

週プレNEWS / 2013年2月18日 9時0分

1月30日、尖閣諸島北方120kmの公海上で、海自護衛艦「ゆうだち」が中国海軍のフリゲート艦にレーダー照射された。中国側は今も「日本の主張は事実無根」と否定する姿勢をとっているため、日中間の緊張状態は日ごとに高まっている。

レーダー照射といえば聞こえは柔らかいが、その実は砲弾やミサイルをぶっ放す前段階のロックオン。軍事的には「準戦闘行為」に当たる危険な挑発行為だ。軍事ジャーナリストの世良光弘氏が語る。

「イラク戦争前でも、イラク領空を監視飛行していた国連のイギリス軍機が地上のイラク軍基地から、やはりレーダー照射されるということがありました。すると、それを見たアメリカ軍はどう対処したか? 有無を言わさず、レーダーごとその地上基地を爆撃して吹っ飛ばしたんです。レーダー照射に対しては即座に反撃というのが軍事の常識。つまり、今回の中国艦の行動はそれほど高いリスクを伴う危険なもので、いつ日中間に戦端が開かれてもおかしくない状況だったと言えるのです」

にもかかわらず、中国政府は悪びれる様子もない。逆に2月8日、中国外務省の華春瑩(か・しゅんえい)副報道局長は、レーダー照射は射撃管制でなく監視用レーダーだったと反論。「日本はありもしないことを捏造(ねつぞう)し、中国の脅威を喧伝(けんでん)している」と、逆ギレする始末だ。

いったい、中国は何を考えて、こんな危険な“火遊び”を日本に仕掛けてくるのか?

「レーダー照射したジャンウェイ2級フリゲート艦は、東シナ海を担当する東海艦隊の所属で、その本拠は浙江(せっこう)省の寧波(ニンポー)です。その寧波の共産党幹部党員がこのフリゲート艦に乗り込んでいたとされています。その事実を考えると、レーダー照射は現場の跳ねっ返りがしでかしたことではない。もっと上部からの指令によるもので、なんらかの政治的思惑が絡んでいたと考えられるのです」(世良氏)

その政治的思惑とは?

「中国側はレーダーを照射することで、海自艦が尖閣の海域から立ち退くというリアクションを期待していたのでは? たとえレーダー照射が準軍事行動にあたるとはいえ、専守防衛の自衛隊は実際に攻撃を受けないかぎり、反撃できないとわかっていますから。もし、予想に反してなんらかの反撃めいた動きがあれば、日本から先に攻撃されたと国際世論に訴え、そのすきに乗じて尖閣の実効支配に乗り出そうという思惑もあったのかもしれません」(世良氏)

日本政府には、強気の姿勢で中国に対応してほしいものだ。

■週刊プレイボーイ9号「日本が“尖閣防衛”のためにするべきこれだけのこと」より

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