“飼い犬税”導入? 大阪・泉佐野で「放置ふんGメン」がフン闘中

週プレNEWS / 2013年3月17日 12時30分

昨年9月結成の「放置ふんGメン」。出動は週に3日、朝夕2時間ずつだが、苦労は絶えない

大阪府の泉佐野(いずみさの)市で「放置ふんGメン」が奮闘している。

その任務は路上に放置された犬のウンチを処理し、飼い主に街の美化を呼びかけることだ。

市のシルバー人材センターから要員を募ったため、平均年齢こそ約75歳と高齢だが、おそろいの黄色いジャンパー、帽子に身を包んだ彼らは週に3日、月・水・金曜の午前7時から9時、午後4時から6時にふたり一組となって、やはり黄色いボードを掲げる軽トラック2台に乗り込み、“ふん害”の多い住宅地やりんくうタウンの遊歩道をパトロールする。

ちなみに、テーマカラーの黄色は「目立つ色を選んだ」(泉佐野市環境衛生課の担当者)だけのこと。ウンチをイメージしたわけじゃない。念のため。

でも、犬のウンチなんて市の清掃局が掃除すればいい。なぜ、わざわざ「放置ふんGメン」なんてものを結成したのか?

話は昨年6月末にさかのぼる。

「2011年度だけでも市民から32件の放置ふん苦情がありました。関西国際空港とその対岸の泉佐野市は日本の玄関都市。そこに犬のふんが転がっているようではまずい。玄関都市にふさわしい美しい泉佐野市にしようと考えたのですが、現在、市は約1380億円もの借金を抱え、財政再建の真っ最中。犬のふんの清掃費用もままなりません。そこで昨年6月の市議会で、千代松大耕(ちよまつひろやす)市長が『飼い犬税』の導入の検討を表明したんです」(環境衛生課担当者)

市内の飼い犬登録は約5400匹。その飼い主から税金を集め、ウンチ回収費に充てようとしたらしい。



ところが、「飼い犬税」が浮上すると、「ウチは毎日きちんとペットのふん拾うてる!」と、飼い主から苦情が殺到。

困惑した市は昨年9月、「放置ふんGメン」を結成してふんを回収するとともに、まずは飼い主にウンチのポイ捨て禁止を呼びかけることにしたというわけ。

環境衛生課の担当者が続ける。

「Gメンの活躍で飼い主が改心し、ペットのウンチを持ち帰るようになれば、『飼い犬税』導入の必要もなくなると期待しました」

そのGメン結成から半年、放置ふんはなくなったのか?

「それが、Gメンがまじめに活動すればするほど、放置ふんが増えるという逆効果になってしまいまして……。昨年11月、12月は1400件超だったのが、今年1月には1737件に増える始末。Gメンの仕事ぶりを見て、『放置しても、あの人たちが回収してくれるから大丈夫や』と考える飼い主が多かったようです」(環境衛生課担当者)

そこでGメンたちは新たに渦巻きうんこのイラストに禁止マークが入ったイエローカードを作成。放置ふんのそばに重しやピンで固定し警告する作戦に乗り出した。

「毎日の散歩コースが辺り一面イエローカードだらけになれば、マナー違反の飼い主もさすがに改心すると考えたんです」(環境衛生課担当者)

2月下旬、実際にGメンに同行取材してみた。すると午前の2時間だけで、47枚ものイエローカードが固定されることに。確かに、このペースなら2、3ヵ月で市内の地面はイエローカードだらけになってもおかしくない。

泉佐野市では5月末までGメンによるイエローカード作戦を続け、それでもダメなら1000円の過料徴収を、さらにそれでも効果が表れないなら、「飼い犬税」導入に踏み切らざるを得ないという。

果たして、「飼い犬税」という珍税は導入されるのか。それとも、ふん害が減って不必要となるのか。

(取材/ボールルーム)

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