漫画家兼猟師のリアルなモンハン生活って?

週プレNEWS / 2013年4月23日 6時0分

岡本健太郎氏のモンハン生活を綴る『山賊ダイアリー』にて、罠をしかける岡本氏 (c)岡本健太郎/講談社

書店員や有識者が選考する「マンガ大賞2013」の大賞候補にノミネートされ、注目を浴びた『イブニング』(講談社)連載中の狩猟漫画『山賊(さんぞく)ダイアリー』。作者の岡本健太郎氏は実際に狩猟免許を所持し、自ら山の中に入って銃を片手に動物を狩る。異色のエッセイ漫画の著者に話を聞いた。

―まずは猟師になったキッカケから教えてください。

「近所のおじいさんが猟師で、小さい頃から動植物の知識、罠の作り方などを教えてもらっていたんです。だから、猟師の世界に興味を持つのは、そんなに不自然なことではなかったんですよ」

―ちなみに猟師と漫画家、どちらが先だったんですか?

「漫画家です。常々、桜玉吉(さくらたまきち)さんのような日記漫画を描きたいと思ってはいたんですが、僕の日常を題材にしても面白くできそうにない(笑)。そこで考えたのが、自然を相手にする生活漫画。特に猟師モノなら、ネタに困らないだろうと思ったんです。それで2009年に狩猟免許や猟銃・空気銃の所持許可証を取得。最初に買った銃はエースハンターという空気銃で、ポンプで空気を圧縮して弾を射出するんです」

―空気銃で猟ができることにビックリしました。

「鳥や小動物を撃つだけなら威力は十分ですよ。あと、散弾銃と違ってスコープで照準を合わせるので、どちらかといえば漫画向きの銃かなって思います(笑)」

―漫画では40、50m先の鳥を狙い、見事に頭部に命中させています。すごい腕前ですよね。

「いや、実際は外していることも多いですよ(笑)」

―やっぱり風向きとか読んだりするんですか?

「僕は超能力者ではないので、何十m先の風を正確に読むのはムリです(笑)。まぁ、極端に風が強いときは多少考慮しますが……。よくスナイパー漫画で、『地球の自転も考慮して撃つ』とかありますけど、僕自身の経験でいえば、風も含めてそんなに影響ないと思っています」

―え~っ! そうなんですね。ちなみに猟にはいつ出ているんですか?

「猟ができる期間は都道府県で定められていて、僕の住む岡山県は基本的に11月15日から2月15日まで。猟期の間は、漫画を描く合間に猟に出る感じですね。日の出から日の入りまで、ずっと山に入っています」

―猟期以外は?

「魚釣りをしたり、遊びに行ったり。一度、担当編集者に黙って釣りに行って、怒られたことがあります(笑)」

―作中ではいろいろな動物を食べていますが、まさかカラスまで口にするとは……。

「祖父に食べられるって聞いていたんです。だから、一度は食べてみたくて。ベランダで羽根をむしってさばくんですが、ハトやカモとかと違って少しエグかったですね(笑)。味はちょっとクセがあるくらいかな」

―おいしい動物は?

「シカの生肉の刺し身もイケるんですが、やっぱりイノシシ肉が一番。さっぱりしていて豚肉みたいなんです。ただ、オスやメス、獲った時期によって味が全然違います」

―今後はどんな猟をしてみたいですか?

「岡山に生息していない動物が全国にはまだまだいるので、いつかそれを狩ってみたい、食べてみたいっていうのはあります! いつか漫画に描くこともあるかもしれないので、楽しみにしていてください」

(構成/高篠友一)

●岡本健太郎(おかもと・けんたろう)




友達の家まで片道7kmもあるような、岡山県の田舎町に生まれ育つ。『ヤングマガジン』などで連載した後、地元・岡山に帰郷して漫画家兼猟師に。岡本氏の日々の生活は公式ブログ【http://blog.livedoor.jp/ken_melody/】をチェック。

■『山賊ダイアリー』




イブニングKC 既刊3巻 1~2巻各580円 3巻590円




狩猟免許を持つ作者の岡本健太郎氏がリアルなモンハン生活をつづる狩猟漫画。作中ではイノシシやシカ、鳥類などの獲物を解体して食べるシーンも多分に出てくるのだが、その中には絶対に食べないカラスの姿もアリ。最新3巻が発売中!




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