EDにまつわるエトセトラ

週プレNEWS / 2013年5月11日 12時0分

身近な病気でありながら、発症すると深刻な勃起障害(ED)。1998年に行なわれた調査の時点で、日本には推定1130万人ものED患者がいることが報告されている。

東邦大学医学部泌尿器科教授の永尾光一先生が説明する。

「これは、時々性交ができない(870万人)、常に性交ができない(260万人)という人のみの数字で、軽度のED患者は含まれておりません。また、現在は高齢化およびストレス社会化が進んでおり、EDに悩む人数は、さらに増えていると思われます」

そんなEDの原因は、日常生活のあらゆるところに潜んでいる。例えば、男性型脱毛症(ハゲ)の治療薬として威力を発揮するプロペシア。男性にとってありがたい薬であることは間違いないが、副作用でEDになる可能性があるという。

「プロペシアの添付文書には、副作用としてリビドー(性欲)減退とEDが認められた、とあります。とはいえ、それぞれの副作用が出た割合は1.1%(性欲減退)と0.7%(ED)とのことですので、あまり神経質になる必要はありませんが、精液も減るので不妊治療中は使わないほうがいいでしょう」(永尾先生)

また、最近は健康のために自転車で通勤する人も少なくないが、ここ数年、「サイクリングED」という言葉がネットやニュースで話題になっている。泌尿器科医(獨協医科大学越谷病院)の小堀善友先生によると、これは実際に存在する症状だという。

「長時間、自転車に乗ることによって起こるEDです。自転車のサドルが、勃起に必要な血管や神経が通っている会陰部を圧迫して、勃起障害を招く恐れがあるというものです。簡単に検索するだけでも37本の論文がヒットするくらい、サイクリングEDは医学的にも注目されています。ただし、適度な運動はEDを予防するので、普通に乗っている分には何も問題ありません」

さまざまな原因で発症するEDだが、その治療薬には老化防止の効果もあるという。そのため、バイアグラやレビトラなどは、健康な人も飲んでおいたほうがいいそうだ。

「ED治療薬は血管の伸び縮みをよくしてくれるので、ちょっとした血管障害を治してくれるんです。動脈硬化の予防や改善にも効果が見られました。ただし、服用に関しては医師としっかり相談してください」(前出・永尾先生)

だが、いくら「最近、ちょっと心配だな……」と治療薬の服用を考えても、ネット上に氾濫する個人輸入業者は絶対に頼ってはいけない。

「ネット上で販売されているED治療薬の半数以上が偽物と考えてください。鉄サビやカビなどの不純物が混ざっていることも多く、ペンキで色を塗っているケースもありました。実際、偽物のED治療薬で亡くなっている人も少なくありません。値段も個人輸入のほうが安いイメージがありますが、実際はそうでもないんですよ。そもそも、ED治療薬は医師の診断の下に処方される薬です。個人輸入は絶対にやめてください」(永尾先生)

EDの可能性を感じたら、まず「お医者さんに相談」が一番なのだ。

(取材・文/浜野きよぞう イラスト/岩井勝之)

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