DNAを持たずに増殖する地球外生命体が存在する?

週プレNEWS / 2013年5月17日 12時30分

今年2月、ロシアに隕石が落ちて話題になったが、隕石は意外なものももたらすことをご存知だろうか。実は、隕石の通過・激突後には「スターゼリー」という謎の物質が降ることがあるのだ。一部では原始的な生命体とも噂されており、それが本当なら宇宙にも有機体が存在する貴重な証拠となる。

しかし、そもそも真空の宇宙空間を生物が旅することができるのか? 元NASA職員で、宇宙空間での生物の生存・繁殖実験に詳しいA氏が語る。

「一般論として、もし宇宙のどこかに生命が存在するなら、それは地球上の何かの生物に似ている可能性が高い。宇宙環境に適した地球生物といえば、休眠状態で過酷な環境変化をやり過ごせるクマムシや粘菌などになるでしょう。例えば、彗星から分裂した“隕氷”に粘菌のような生物が含まれていたとして、大気圏で燃え尽きない十分な大きさがあれば、地上まで無事に冷凍運搬される可能性はあります。植物が種を綿毛に乗せ、いい環境にたどり着いたら発芽するようなイメージです」

それを裏づけるような“怪奇現象”もインドで確認されているのだという。

「2001年夏にインド南部のケーララ州で、約2ヵ月にわたり断続的に赤い雨が降り注いだ。そして2006年、マハトマ・ガンジー大学の教授であるゴドフリー・ルイとサントシ・クマルが、雨に含まれる血のように赤い成分は地球外からやって来たものだという論文を発表し、大騒ぎになりました。多くの学者たちは当初、赤い雨はシアノバクテリア(藍藻)の仕業ではないかと考えた。しかし、雨から分離された丸い微生物状の物質は、300度という超高温環境でも死滅せず成長・繁殖した。しかも有機物だけではなく、金属などの無機物まで摂取して増殖を繰り返し、ゼリー状の群生をつくったというのです。地球上の生物ではあり得ないことです」(A氏)

インドの両教授は、この物質が「スペースシアノ」(宇宙環境に適合した半生物)であるとの仮説を立てた。A氏はこれこそがスターゼリーの主体ではないかというのだ。

「論文によれば、スペースシアノは成長や増殖が可能でありながら、DNAやRNAをまったく持たない。通常の生物ならDNAとRNAを一対、半生物と呼ばれるウイルスでさえDNAかRNAのどちらか一方を持っているのに、です。地球上の生物とはまったく別次元の物質といえます。宇宙空間には強烈な放射線が飛び交っており、DNAが破壊されやすい。複雑な遺伝情報の伝達は、宇宙で生活する生物には向いていないのでしょう。スペースシアノは、まさに宇宙に適合した“生命の種”なのです」(A氏)

もし隕石が落ちた現場に居合わせたなら、ゼリー状の物体に注意しよう。そこには、宇宙の神秘を解き明かす重要なものが落ちているかもしれない。

(取材・文/近兼拓史)

週プレNEWS

トピックスRSS

ランキング