白装束で自分が変わる! 天光寺修行体験

週プレNEWS / 2013年6月21日 10時0分

滝行は想像を絶する恐怖! ものすごい水量のため息継ぎもできない

心身ともに鍛え、自分を見つめなおす「修行」の世界。道場で般若心経を100回唱え、冷たい滝に打たれて、弘法大師像を目の前に200本ダッシュ……。心身を極限状態まで追い込めば、新しい自分が見えてくる!

***

34歳、彼女ナシ。ガスが止められっ放しの家はほとんどゴミ屋敷で、酒と女(風俗)に溺れる荒んだ生活から一向に抜け出せない……。

人生の逆転を図るべく、満を持して東京・檜原(ひのはら)村にある天光寺(てんこうじ)の門を叩いた。この寺は檀家を持たず墓地もない。「修行の指導に専念したい」との住職の方針からだ。

そんな天光寺の修行の特徴は、お百度参りの写真にすべてが集約されている。これは「夏までに彼女ができますように!」と願掛けに必死なのではなく、過酷な荒行による体の痛みに“負けまい!”と懸命に闘っている表情なのだ。「極限状態まで自分を追い込み、本来の自分を取り戻す。それがこの寺の修行の目的」と高尾聖賢(せいけん)住職は言う。

本物の修行を体験しようと毎年、延べ4000人以上が訪れるという。自殺願望を抱える人、倒産の危機に瀕する中小企業の社長、スランプ脱出を図るプロスポーツ選手までさまざま……。

その過酷な修行は過去にテレビ番組等でも紹介されているが、ロケには医師と救急車が同行することもあるほどで、某人気バラエティ番組では訪れた芸人全員が滝行にギブアップ。オンエアが見送りになったこともあるほどだ。

だが、自分は耐えた。耐えに耐えた! いろんな種類の痛みに悶え、滝で溺れ死にそうになりながらも、すべての行を乗り越えた。

あれから1ヵ月―。

彼女ができる気配は皆無だが、部屋は掃除しキレイになった。風俗には一度も行ってない(過去最長記録)。修行の成果は確実に表れているのだ!






【修行スケジュール】




●1日目




10:00 天光寺到着




10:30 作法を学ぶ




12:00 昼食




13:00 お百度参り・滝行




16:00 読経・写経




18:00 夕食・入浴




21:30 就寝

●2日目




6:30 寺の掃除・朝食




9:00 読経・法話




15:00 世俗へ戻る

修行は最短で日帰りから可能。1泊2日、2泊3日の利用が比較的多いが、なかには1ヵ月以上泊まり込んでの修行体験者もいる。上記のとおり、一日のタイムテーブルは過密。お百度参りの後、休憩なしで滝行に移るところが最大の難所。2泊3日以上の修行の場合は川に腹まで漬かる川行や瞑想、護摩焚きまで加わる

【作法】 正座で90分、挨拶の仕方を叩き込まれる!

天光寺の修行は自己紹介と挨拶の作法を学ぶところから始まる。この日、修行に訪れていたのは無名の男子プロゴルファー(38歳)と、「ここ最近、運がない」らしいニート君(26歳)。発声練習の際に声が小さいと、修行僧に「腹の底から!」と叱られる。

【精進料理】 すべて住職のお手製!ご飯と味噌汁はお代わりOK

お百度参りを前に住職お手製の精進料理を食す。「ドレッシングや漬け物の塩漬けも自分で一から作る。出来合いは一切使わない」というこだわりの手料理は最高に美味だった!






【お百度参り】 弘法大師を前に計4320mをシャトルラン!

弘法大師像に108回、往復で216回祈願することで「108つの煩悩を消し、本来の自分を取り戻す」(住職)ための行。弘法大師像と石碑の2ヵ所で「南無大師遍照金剛(なむだいしへんじょうこんごう)」と大声で3度唱えるのだが、ふたつの地点は約20m離れている。ここをはだしで走って108往復。「全力で走るほど御利益がある」ようで、その運動量は尋常ではない! 生半可な気持ちではとうていできない!

【滝行】 想像を絶する恐怖の10分に崩れ落ちる!

お清めをした後、いざ入滝! ズドドドドドドッ! 轟音と同時に重たい水が脳天を直撃! ものすごい水量のため息継ぎもできない。基本約10分だが、たった数秒でこの恐怖から“逃げたい”と感じた。だが「水と一体になりなさい」との住職の言葉を思い出すと肩の力が抜け、わずかながら息ができるように。そのまま10分……滝から出た直後、脳を揺らされたからか何度も尻もちをつくも、えも言われぬ爽快感が!

●真言宗 臼杵山(うすきやま) 天光寺




高尾聖賢住職




以前は飲食業や不動産業を経営する企業家だったが、「利益のみを追求する自分に疑問を持ち」、仏門に帰依。04年に天光寺を開山した。




企業の社員研修としての利用も多い修行専門の寺。東京都西多摩郡檜原村字本宿801-2 TEL042-598-3133 1泊3食7500円~ ホームページ【www.tenkouji.jp/】




(取材・文/興山英雄 撮影/利根川幸秀)

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