本誌記者も“マツイ人形”ゲット! ニューヨーカー大興奮の松井秀喜氏引退試合を客席からレポート

週プレNEWS / 2013年7月29日 20時0分

ヤンキースタジアムで行なわれた「松井秀喜・引退試合」を、本誌記者が現地観戦!

2013年7月28日(以下、日時はすべて現地時間)、米ニューヨーク・ヤンキースタジアムで“ゴジラ”こと松井秀喜氏の引退試合が行なわれた。

今も現地で絶大な人気を誇るその理由は、全力プレーとフェアプレー、そしてひたすら練習に打ち込む謙虚な姿勢。100年を越えるヤンキースの歴史の中でも、日本人選手の引退試合が行なわれるのはもちろん初めてのことだ。

この日は引退試合の開催を記念し、観客に先着順で “松井ボビンドール”(首振り人形)が配られることになっていた。日米をまたにかけたスーパースラッガーの記念人形は確かに貴重ではあるが、1万8000体もあるならさすがに大丈夫だろう……。そんな甘い考えは、球場前の長蛇の列を見て吹き飛んでしまう。

試合開始2時間前の午前11時5分、ついにゲートが開いた。係員の横にあったボビンドールの山は瞬く間にしぼんでいく。そして約1時間後――記者もなんとかドールをゲット! マジな話、残りはあと10個もなかった。後ろに並んでいた子どもたち、もらえなかったらアイムソーリー。

一塁側の内野指定席に座り、グルリと周囲を見渡すと「ありがとうマツイ!」「おかえりマツイ!」などの文字がそこらじゅうに踊っている。手作りのボードにかわいいピンクのゴジラと、「私はマツイをとても愛していますか」という熱く微妙な日本語メッセージを書いた秋元才加似のイザベル・クロードちゃん(18歳、横にいた彼氏に「プレイボーイはダメ」と言われ写真NG……)は、

「ヒデキはヤンキースを世界チャンピオンに導いてくれた大恩人よ。彼を悪くいう人間なんてニューヨークにはいないわ!」

と、目を輝かせて語ってくれた。

そうこうしている間にもセレモニーの準備は着々と進み、ホームベース前には小さなテーブルとイスが置かれた。引退セレモニーには不似合いなセットだが、いったい何が?

午後12時45分、ついにセレモニーが始まった。「レディス・アンド・ジェントルメン!」という定番のアナウンスの後、ヤンキース時代の松井氏の活躍シーンの数々が外野の大型ビジョンに映し出される。そして、「ウェルカムバック・トゥ・ホーム! ヒデキ・マツ~イ~」とコールがかかると、外野のゲートから松井がブルペンカートに乗ってさっそうと現れた!

ウォ~ッという地響きのような歓声が球場全体にこだまする。先ほどから「ガッズィ~ラ~!」と声の限りに叫び続けている2列後ろの席の白髪のじいちゃんの目は、すでに涙ぐんでいる。思わずこちらももらい泣きしそうになるが、ヒーヒー言いながら咳き込み始めた姿を見て涙も止まる。じいちゃん大丈夫か!?

イザベルちゃんが彼氏そっちのけで大興奮し、古参ファンの白髪じいちゃんが死にそうになるのも無理はない。前身球団から数えると110年以上の歴史の中で、合計27回もワールドチャンピオンに輝いているヤンキースだが、2000年以降は9年間も王座に手が届かなかった。ところが2009年、松井氏がフィリーズとのワールドシリーズで獅子奮迅の活躍を見せ、MVPに輝くとともにヤンキースをチャンピオンに導いた。ニューヨーカーにとって、“ゴジラ”は21世紀のヤンキースを絶望から救ってくれたヒーローなのだ。

カートはゆっくりと移動し、ホームベース前に到着した松井氏がイスに座る。そこで行なわれたのは、なんとホンモノの入団契約。「この契約は1日だけのものですが、完全に正式なものです。これで彼は今日一日、正真正銘の“ヤンキー”となります。おかえりマツイ!」というアナウンスが流れると、歓声は悲鳴に変わった……。

55番のユニフォームを着ての始球式も無事に終了し、ヤンキース対レイズの試合が始まる。松井氏の引退セレモニーに花を添えたいのは、現役最後の所属チームであるレイズも同じ。試合は手に汗握るシーソーゲームとなった。

そして7回裏、ヤンキースがチャンスを迎えた場面で、なぜかライトスタンドのヤンキースファンから「マツイ!マツイ!」の大合唱が! ベンチを出るジョー・ジラルディ監督。えっ、まさかぁぁ~~!?

この結末、およびニューヨーカーたちの“マツイ愛メッセージ”をたっぷり詰め込んだレポートは、8月5日発売の『週刊プレイボーイ33・34号』でお楽しみください。

(取材・文・撮影/近兼拓史)

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