スマホがカード決済機に。“流通の黒船”スクエアリーダーは日本で普及するか?

週プレNEWS / 2013年10月24日 6時0分

約2.5cm四方のカードリーダー。980円でこれを購入、承認手続きをすれば、スマホがクレジットカード決済機になる

スマホがその場でカード決済機になる最新ガジェット、「スクエア」が、いろいろな意味で話題を呼んでいる。

まず、スクエアとは何か、激安家電ハンターのじつはた☆くんだ氏が解説する。

「スクエアは、ツイッターの共同創業者でもあるジャック・ドーシー氏により、2009年にアメリカで開始されたパーソナルレジサービス。スマホやタブレットに約2.5cm四方の小さなカードリーダー(スクエアリーダー)を差せば、クレジット決済端末になるんです。今や北米を中心に加盟店数420万以上、年間取扱金額は150億ドル以上。それが日本にも今年5月に上陸し、最近になって一部コンビニでもリーダーの販売が始まったんです」

カード決済端末というと、店のレジ横にある、カードを「ピッ」と通すアレのこと。

「個人がビジネスを始めるとき、一番大変なのは店を借りることでも商品の仕入れでもなく、カードが使える店になること。それさえできれば高額商品も売り放題で、取りっぱぐれの心配もない。従来のモバイル型カード決済端末は最低10万円は下らなかったのに、スクエアリーダーはたった980円です」(じつはた氏)

この値段なら、店舗だけでなく、ネットオークションなどの個人売買においても強い味方になりそうだ。国内大手カード決済端末販売会社の営業マンA氏は、スクエア登場の衝撃をこう語る。

「ウチの場合、加盟販売店から物販なら取引金額の5.25%、飲食なら6.3%を手数料としていただいています。業種にも制限があり、例えば英会話教室や学習塾など“受講料”に当たるものは不可。一方、スクエアは業種や商品の制限がなく、手数料も一律3.25%。ウチが勝てるのは取り扱いカードの種類くらいです(スクエアはVISA、マスターカードのみ)。

しかも、振り込みのスピードも全然違う。スクエアは最速で翌日振り込みですが、ウチは月末までに利用額を集計して、翌月15日に振り込むのがやっと。今までは、新規開業の店舗に飛び込めば喜んで契約してくれたのに、最近は門前払いがほとんどです」

これまで横並びの条件で共存してきた業界各社は、緊急措置として飲食での手数料5.25%のキャンペーンを展開中というが、有効な対抗策には思えない。ただ、スクエアの最大のウリである“機動力“は一歩間違えば不安要素にもなるという。

「カード売り上げが確定してから振り込みまでの期間は、実は消費者保護という意味もある。身に覚えのない取引があった場合、支払いにストップをかけることができるわけです。翌日振り込みのスクエアでは実質“ノーガード“ですから、少々気になりますね。

それに、モバイル型カード決済端末は利用実態の把握が難しく、不正利用や犯罪の危険性も高い。そのため、導入審査も非常に厳しく設定されています。ウチの規定では、開業5年以上で直近2年以上の黒字決算、さらに前年度のクレジット取り扱い実績1000万円以上と、ブラックカード並みのハードルです。そんな最難関の端末を、ユルい審査で利用できるとしたら……」(A氏)

すでにアメリカでは、ピザの配達員など宅配業者が競ってスクエアを導入しているという。“流通の黒船”が日本にどう受け入れられるかは、安全性次第だ。

(取材・撮影/近兼拓史)

■週刊プレイボーイ44号「オラのスマホがカード決済機になるスクエアリーダーってナンだ!?」より

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