今の日本で、中国産食品を口にしない日はない?

週プレNEWS / 2013年10月28日 6時0分

落花生の場合、産地表示が日本でなければほぼ中国産といったように、日本の食は、実は中国産食品で支えられている

中国産食品を産地偽装する事件が後を絶たない。この10月だけでも、ウナギ、米、そば粉など、毎日のように新聞・テレビをにぎわせている。

特に、4日に発覚した中国産米の偽装は過去最大級といわれ、問題となった卸問屋は、実に4400tもの米に、中国産を含む外国産米約790tを混ぜて流通させていたという。

こうした偽装が氾濫する理由は、当然ことながら中国産は、国産と比較すると仕入れ価格が安いからであり、同時に安全性の面で大きく劣るイメージがあるからだ。

中国の食汚染といえば、冷凍餃子に殺虫剤が混入していた「毒ギョーザ事件」を思い出す人も多いはず。あれから6年、日本に輸入される中国食品の状況は少しは改善されたのだろうか。食の安全に詳しいジャーナリストの椎名玲氏はこう語る。

「2011年から2013年3月までに中国から輸入された食品のうち、汚染物質などが検出され、厚生労働省に摘発されたケースは118件に上ります。それも、発がん性が高く日本では使用禁止になっている抗菌剤や、国連が『遺伝子に影響を与える』と指摘している化学物質など、毒性の強いものが検出されています」

2年間で118件というのは、意外に少ない気もするが……。

「ただ、現実を見ると、日本の検疫体制はザルに近いと言わざるを得ないんです。厚生労働省が管轄する輸入食品のモニタリング検査は全体の2、3%しか行なわれていませんし、検査結果が出るまで、その食品を留め置きせずに先に通関させてしまうという状況もあります」(椎名氏)

やはり氷山の一角。では、どうすれば中国食品を避けて暮らすことができるのか?

「基本的に、外食はかなり難しいと言わざるを得ません。原産地の表示義務のない外食産業では、想像をはるかに超える中国産食材が多量に使われています。総菜、弁当、ファミレス、コンビニ、居酒屋、社員食堂に至るまで、日本の外食を支えているのは中国産の食材。逆に言えば、それなしでは外食産業は成り立たなくなっているということです」(椎名氏)

たとえば、長ネギ(生鮮・冷蔵)の場合、全輸入量のうち中国産の割合は99.90%(※金額ベース。農林水産物輸入概況・品目別統計表2012年版より。以下同)。ゴボウ(生鮮・冷蔵)94.40%、落花生(炒り)99.20%、ニンジン・カブ(生鮮・冷蔵)85.90%、ニンニク98.50%、ホタテ(活・生鮮・冷蔵・冷凍)96.10%……と、挙げればキリがない。

農産物や海産物だけではない。もちろん加工品にも中国産は使用されている。

「トマトジュースや野菜ジュースの多くは、原料に中国産が使われています。例えば、トマトはピューレやペースト状にされた状態で輸入され、日本で水を加えて殺菌してから商品として流通します。ただ、中国産トマトには成長ホルモン剤が大量に与えられている恐れがあります。同様に、リンゴやモモのジュースも産地表示がなければ中国産の疑いアリです」(椎名氏)

つまり、われわれの日常生活において、中国食品から逃れるのはほぼ不可能。神経質になるよりも、おいしくて安全な中国産食品を選んで食べていくしかないのである。

(取材/頓所直人、取材協力/興山英雄)

■週刊プレイボーイ45号「疑わしきは食せず 涙の1週間ルポ 中国食品全部避けたらこうなった!」より

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