セルジオ越後の一蹴両断! 第328回「リオ五輪を目指す手倉森新監督にはダジャレも期待したい!」

週プレNEWS / 2013年10月31日 14時0分

2016年リオデジャネイロ五輪を目指すU-21(21歳以下)日本代表監督に仙台の手倉森(てぐらもり)誠監督の就任が決まった。

誰がどんな基準で選んだのかはわからないけど、08年から指揮を執る仙台で実績を残しているし、何より明るく、飾らない性格なので、若い選手たちをうまくリードしてくれるんじゃないかという期待感はあるね。

僕は30年以上前、彼が全日本少年サッカー大会に出場したときに初めて会ったんだけど、当時からフランクな性格だった。今も試合前後の会見では余裕を持ってハキハキと受け答えをして、時にはダジャレも飛ばす。また、仙台の街中にジャージ姿で飲みに出かけたりするなど、いい意味で“バカまじめ”じゃないんだ。

五輪代表とはいっても、まだまだ選手は一般的に無名。でも、若い選手はメディアに取り上げられ、より多くの人に見られることで加速度的に成長することがある。だからこそ、手倉森監督には、トークやキャラクターでメディアの関心をチームに集める仕事も期待したい。例えば、オシム元日本代表監督のオシム語録とか、プロ野球の野村克也さんの“ぼやき”みたいな感じで、囲み取材時には必ずダジャレを言うとかね(笑)。

さて、五輪代表の監督人事について、これまではW杯終了後にA代表の監督の選考と合わせて行なうのが慣例だった。そう考えると、今回はだいぶ早く決まったわけだけど、僕に言わせれば、それでも遅すぎる。A代表同様に継続的な強化を行なうには、12年ロンドン五輪終了後すぐに決めてもよかったくらい。結局、来年1月にU-22アジア杯(オマーン)の開催が決まったから、誰かを選ばなければならなくなったというだけだろう。




そして、そのしわ寄せは指揮官にくる。手倉森監督は仙台でシーズンの残り試合の指揮を執らなければならない。選手をじっくり選ぶ時間の余裕はないだろう。だから、初陣のU-22アジア杯に関しては、日本サッカー協会が選んだメンバーをベースに、手探りで指揮を執ることになる。彼の色を打ち出すのは困難だ。

また、聞いた話だけど、協会は以前よりも五輪代表にかける予算やスタッフを減らしているそうだ。確かに、強化試合のマッチメイクを見れば、相手はだんだん地味になってきている。僕のところにも過去の五輪代表チーム関係者などからさまざまな不満の声が漏れ聞こえてくる。

五輪代表はA代表に比べて知名度も集客力も低く、ビジネスにはなりにくい。また、協会はなでしこジャパンにも力を入れるようになった。でも、彼らは近い将来のA代表を担う選手たち。強化を蔑(ないがし)ろにしてはいけないし、これまでと違うアプローチをしなければ、誰が監督をやっても多くは望めないよ。例えば、よくA代表はあまり強化になりそうもない相手とホームで親善試合を行なうけど、そういう相手とは五輪代表を戦わせるというような発想があってもいいと思う。

手倉森監督は就任発表会見で「(4位だったロンドン五輪以上の)メダルがノルマであることは理解している」と話していた。そのノルマをクリアするのは相当大変だろう。

でも、目標を掲げた以上、協会に遠慮せずにどんどん要求すべきだし、協会もそれに応えて、しっかりと彼をバックアップしなければいけないね。

(構成/渡辺達也)

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