セルジオ越後の一蹴両断! 第340回「フォルラン獲得のセレッソに、話題を独占させてはいけない!」

週プレNEWS / 2014年2月6日 16時0分

Jリーグにこんなビッグネームが来るのはいつ以来だろう。セレッソ大阪サポーターだけでなく、他クラブのサポーターにとっても、注目のニュースだね。僕も興奮しているよ。

年明けから噂されていたウルグアイ代表の大物FWディエゴ・フォルランのセレッソ入りが決まった。フォルランは正真正銘のワールドクラス。2010年南アフリカW杯で得点王に輝き、MVPも受賞した。クラブシーンでも、マンチェスター・ユナイテッド(イングランド)をはじめ、ビジャレアル、アトレティコ・マドリード(ともにスペイン)、インテル(イタリア)といった欧州の名門を渡り歩き、結果を残してきた。

すでに34歳、キャリアのピークは過ぎているかもしれない。でも、いまだにウルグアイ代表の主力で、昨年8月の日本代表との親善試合では2得点を決めている。もし今、彼がACミランに移籍したら、本田はベンチに追いやられるだろう。それほどの実力者だ。今年6月にはおそらく自身最後のW杯となるブラジルW杯が控えているし、セレッソでも気合いの入ったプレーを見せてくれるんじゃないかな。

年俸は3億円とも6億円ともいわれている。最近のJリーグでは聞いたことがない金額だ。でも、僕は決して高いとは思わない。それだけチームにもたらす効果が大きいからだ。

セレッソには日本代表のFW柿谷、MF山口をはじめ多くの若手がいるが、彼らにとって最高の刺激となり、お手本となる。俺が俺がという独善的なプレーをする選手ではないし、柿谷とのコンビも噛み合うと思う。チーム初タイトルも決して夢じゃないよ。

また、ピッチ外にもたらすプラスも大きい。観客動員やグッズ収入が増えるのはもちろん、メディア露出が増えることで新スポンサーの獲得も期待できる。セレッソがフォルラン獲得のために投資した資金はすぐに回収できるはずだ。

そして、それがプロスポーツの本来あるべき姿。今のJリーグは、財政難からどのクラブも大物外国人の獲得に二の足を踏んでいる状態が続いているけど、それではジリ貧。セレッソは若い選手が次々と育ち、昨季は4位になり、観客動員も増えていた。にもかかわらず、フロントはそれに満足することなく、フォルラン獲得に踏み切った。素晴らしい経営判断だ。

だからこそ、ぜひ他クラブはセレッソに続いてほしい。このままセレッソに話題を独占させていいのか。他クラブのサポーターも、自分が応援するクラブのフロントに対し、「うちも大物を獲得しろ」と要求すべきだね。そうやって、セレッソに続くクラブが現れれば、リーグ全体が活性化し、人気復活につがなる。

もっとも、そうしたクラブの動きを刺激するのは、テレビや新聞など僕たちメディアの仕事でもある。今のメディアは欧州組ばかりを取り上げ、大して活躍しなくても、常にスター選手として扱っている。ひと口に海外組といってもピンキリなのに、すべて国内組よりステータスが上という見方をつくってしまった。それではJリーグが盛り上がるわけがないよね。

今回は欧州や南米の強豪クラブでもまだ活躍できる選手が、数ある選択肢の中からJリーグを選んだんだ。その価値をきちんと伝えられるか。メディアの責任も重大だよ。

(構成/渡辺達也)

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