旅人マリーシャの世界一周紀行:第3回「ワーホリ時代の思い出あふれるシドニーは、バックパッカーにも優しい街」

週プレNEWS / 2014年2月20日 15時0分

海がきれいなことでも有名なオーストラリア。“世界一白い砂浜”ジャービスベイは、キュッキュッと音がする鳴き砂です

グッダイマイト!!

タイ5日間を満喫し、途中シンガポール経由で麺だけ食べてやってきました、オーストラリアは真夏のシドニー。なぜだか今年は涼しいです。やっぱり地球がおかしいのかな。

シドニーといえば世界文化遺産のオペラハウスとか観光名所は多いけど、私は1年間のワーキングホリデー滞在中にひととおり拝んでしまった。だから今回は、現地の友達(ワーホリ延長や留学、永住権を手に入れた日本人ですね)と遊ぶことに。この街には、日本人を含め世界各国からの移民や留学生が多く住む。

2年ぶりのシドニーは、相変わらずかわいいカフェやパブであふれてる。さっそくパブで乾ききった喉を癒そうとすると、「ビール$7」の文字が。タイから来た私には衝撃価格。7倍の値段、ムリー。(注:現在、1$=約92円)

数年前より物価全体が高騰していて、聞けばバブルの状態らしい。物価も高いけど、ローカルのアルバイトの給料も最低賃金が$18(日本円で約1880円)と高いので、そう考えると生活はなんとか成り立つのかな。ワーホリ時代、タイやベトナムやネパールの子とカフェで働いてたけど、皆シドニーで稼いでは故郷にお金を送ってたなー。当時は時給$15(当時のレートで約1200円)だったから、現地物価は高いけど、考えようによっては稼げる国なのね。

カフェのほかに、私は当時イタリアンレストランでシェフもしていた。

どうしてもローカルの仕事が欲しかったから、レジメ(いわゆる履歴書)を配り歩いた。バイト募集って書いてないところにも、とにかく手当たり次第。

採用連絡は、ボスが「こいつ雇おっかなー」と思えば電話がくる。毎日緊張して待っていても仕方なく、場合によっては半年後の連絡ってことも。オージー大らかすぎでしょ。

この店にはレジメを3回出した。まずウェイトレスで「こんなリトルガールがピザの大皿3枚一度に運べるのかい?」と落ちて、ピザ職人で「毎日毎日休みなくピザを作るためにシドニーに来たのかい?」と落ちて、なぜか最後にシェフで「そんなにこの店で働きたいのか。キッチン経験はある?」と聞かれ、飲食業経験があったのでひとまず頷いてみた。

そうして、ついにシェフデビュー。背の高いキッチンに届かない私は箱馬に乗りながら大きな野菜を刻み、ピザやパスタ以外のサイドメニューからデザートまですべて担当。

お客さんへのサーブはスピード勝負でキッチンは戦場だったけど、お時給をいただく限りはプロ。慣れない英語で怒鳴られながら、半泣きで一生懸命働きました。とにかくハードで手も荒れたけど、料理も上手になったし、海外に暮らしつつ花嫁修業できたかな(修行ばかりでもらい手いないけど…)。

■フリー!フリー!フリー!

物価の高いシドニーだけど、実は貧乏旅行者のお財布に優しい一面もある。なにげに「フリー=無料」なものに出会えるのだ。

例えば友達とキャンプに出かけた、“世界一白い砂浜”ハイアムズ・ビーチで有名なジャービスベイでは、BBQの鉄板がフリーで使える。休日には多少並ぶけど、スペースを分け合って皆でワイワイするのも楽しい(たまに壊れて火がつかないけどタダだから仕方ない)。

浜辺のコーヒーショップでは、ラテを買うと揚げたてフリードーナツが2つもついてきたり。

ワーホリ時代は、学校に通うお金がなかったけど教会のフリーイングリッシュスクールで英語を学んだ。バーでは、お酒を飲みながら知らない人とペアを組んでのフリーサルサレッスンもある(決して出会い系のようなものではありませんが、たまにナンパ師が混ざってるので注意)。

そして、シドニーには公認カジノもあるけれど、街中のパブにも「ポーキーマシーン」というスロットマシーンのようなゲームが置かれた部屋がある。そこにはフリーフードやドリンク、オーストラリア名物のチョコレートクッキーTim Tamもあったりするもんだから、運試しついでにおやつの時間。

さらに、こちら観光名所のダーリンハーバーではバレンタインズデーのイベント開催中。そこら中に音楽が流れるなか、ロマンチックな景色を眺めながら愛を語らう恋人たちや、サルサや社交ダンスを踊る人たち(タダで学んだサルサを活用するチャンス)。そして、芝生の上ではフリームービーを上映中。とても雰囲気良くて、日本でもこういうがあればいいのにと思う。ここではイベントに関係なく、毎晩花火もあがる。

こんなふうに、うまく探せば朝から晩までフリーで楽しめてしまう。バックパッカーにはうれしい街なのだ(ただし物価を除く…)。

■美しき青い海ボンダイビーチ!

そして私がシドニーで1番のお気に入りのフリースポットは、なんと言ってもボンダイビーチ。目の覚めるような青さの海が広がり、毎朝泳いだあの頃が懐かしく涙が出そうになる。海の近くに住みたい人の気持ち、わかるなー。

このボンダイビーチ、水がとっても冷たくて入るまでには相当な勇気が必要。そして波も非常に高い。まるで洗濯機の中にいるかのごとく、グルングルンにやられます。気をつけないとポロリしちゃう。あ、あの子もポロリだ、と思ったら、初めから付けてない美しいお姉さんだった。

外国のきれいなビーチはどこでも必ず脱いでる人がいるね。解放的になった美しい人は絵になって、まるで映画を見ているかのよう。私にはまだトップレスデビューする勇気がない。

それはさておき、このビーチは私にとって忘れられない場所。なぜなら、かつてここで溺れる寸前の目にあったからだ。

シドニーに来てまもないある早朝、私は憧れのこのビーチにひとりでやってきた。そして波の少ない所を探して海に入り、穏やかな波のなか10分くらいクルクル泳いだかな。岸に戻ろうとしたら、なぜかいくら泳いでも前に進まない。

実はそこは「デンジャラスカレントゾーン」=「海流強いよ」って場所。波がないので一見おとなしく見えるけど、そのトラップは恐ろしく、オリンピック選手さえ抜けられないと言われている。そんなのまったく存じ上げませんでしたよ!

まんまとそこで泳いでしまった私は、シドニー4日目にしてみんなのよく知る英単語「ヘルプミー」の呪文を使って命乞いするハメに。頭はパニックだけど、冷静を保たなければ水を飲んじゃうかもと、必死に落ち着こうとする。でも目の前は揺れる大きな波と、涙で何も見えない。

浜辺には人気がなく、本当に死ぬかと思った。でもしばらくすると散歩中のオジ様が飛び込んで来てくれた。そして「パドル!パドル!(泳げ!泳げ!)」と、私を押したり引いたりしながら、海の中で全力でバタバタ両手脚を動かす。私のせいでこの人が死んだらどうしようと、「サンキュー、ソーリー」の連呼。まだ浅瀬のほうだったのが幸いし、砂浜に近付くと人々が助けに来た。

本当はカレントで溺れてる人を丸腰で助けに行くのは禁止らしい。なぜなら一緒に溺れてしまうから。私の初めての命の恩人は、ただ「気をつけて」と言って何事もなかったように去って行った。もう一度会ってお礼がしたい。

【This weeks's Blue】




早朝じゃなかったら、本来このイケメンが助けに来るよ! イケメンだからってわざと溺れるのは禁止だよ! 今週のブルーはみんなの命を守るライフセーバー。

●旅人マリーシャ




平川真梨子。9月8日生まれ。東京出身。レースクイーンやダンサーなどの経験を経て、Sサイズモデルとしてテレビやwebなどで活動中。バックパックを背負う小さな世界旅行者。【http://ameblo.jp/marysha/】Twitter【marysha98】

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