大人気の竹田城に続き、“天空の城”町おこしブームが到来?

週プレNEWS / 2014年10月17日 6時0分

現在も観光客が増え続けている竹田城跡に続けと、見事な雲海をアピールする備中松山城(上)と越前大野城(下)

兵庫県朝来(あさご)市の高笑いがとまらない。「まるで天空の城だ」と注目を集め、ここ数年、CMや映画のロケ地にもなった市内の竹田城跡に、今も観光客が殺到しているのだ。

「雲海にぽっかりと竹田城跡が浮かび上がるさまを、地元カメラマンが撮影した写真が新聞に掲載されたのは2007年頃のこと。それで一気に人気に火がつきました。それまで年間2万人ほどだった観光客がおかげで昨年は50万人。今年は80万人を超える勢いです」(朝来市観光交流課)

だが、国内には約2万ヵ所の山城跡があり、そのなかには竹田城跡のように、雲海の発生する条件がそろっているものも少なくない。

というわけで、今、各地で竹田城跡に続けとばかり、第2、第3の「天空の城」が次々と名乗りを上げているのだ。

その筆頭は岡山県高梁(たかはし)市の備中(びつちゅう)松山城。標高430mの小高い山に立つ山城だ。

実はこの備中松山城、すでに十数年前から雲海に浮かぶ「天空に浮かぶ城」として、高梁市がPRしていたのだという。

「竹田城跡と違い、こちらは築城された当時の天守閣がそのまま残っています。全国にそうした現存天守閣はたった12城、山城では備中松山城だけという貴重さが売りです。竹田城跡が年間80万人なら、こちらはその半分、いや4分の1でも、こちらまで足を延ばしてほしいと思っています」(高梁市観光協会)

福井県大野市の越前(えちぜん)大野城もやる気満々だ。大野盆地にある標高249mの亀山山頂にあるこの城もまた、気候条件さえ整えば、「天空の城」となる。

だが、備中松山城と違い、この城が「天空の城」を名乗ったのはわずか1年前のこと。

「以前から雲海に浮かぶのではといわれていたのですが、映像や写真などの記録がなく、誰も確信を持てずにいました。ところが、2年前に地元カメラマンが見事に雲上に浮かぶ越前大野城を撮影することに成功したんです。そこでポスターを作製し、『天空の城・越前大野城』と本格PRを始めました。雲海は10月、11月の早朝にできやすい。だから、お城の入場時間もこの期間は午前6時からと、平常より3時間早くしました」(大野市商工観光振興課)

ただし、この越前大野城にはウイークポイントが……。竹田城跡は月に10日ほど、備中松山城は月に15日ほども雲海が発生するのだが、こちらは年間たった10日ほど……。

だが、大野市はめげない。

「つまり、こちらの『天空の城』はちょっとやそっとでは見ることのできない絶景。年間10日の雲海という条件を逆手(さかて)に取り、『365分の10の奇跡』というキャッチフレーズで売り出します」(大野市商工観光振興課)

ほかにも、三重県熊野市の赤木城もこの5月、地元のアマチュアカメラマンが雲海シーンの撮影に成功し、早速、「天空の城」として市内観光ツアーに組み込まれることに。

岐阜県恵那(えな)市の岩村城、同じく岐阜県中津川市の苗木城も、地元では雲海に浮かぶことで知られる。しばらくは「天空の城」ブームにあやかった町おこしの動きが各地で続きそうだ。

(取材/ボールルーム)

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