アジア杯の連覇が見えた! ザックの遺産も活用するアギーレの超柔軟采配

週プレNEWS / 2014年11月27日 6時0分

いつのまにかザックジャパン時代とほぼ同じスタメンになっていたことに批判の声も上がっているが…

サッカー日本代表・アギーレジャパンがホンジュラス、オーストラリアを迎えた親善試合2連戦を連勝で終えた。

格下ホンジュラスに6-0と大勝したのはともかく、ライバルであり来年1月開幕のアジア杯のホスト国、オーストラリアを2-1で下した試合はアギーレ体制となってからのベストマッチだった。

サッカージャーナリストの後藤健生(たけお) 氏が振り返る。

「相手がプレッシャーをかけてきた時間はしっかり守り、後半にオーストラリアの動きが落ちると立て続けに点を取った試合運びは評価できます。さらにコンディションでも日本のほうが上回っていました」

新戦力を積極的に招集し、起用してきた9月、10月の親善試合(4試合)と違い、遠藤、今野らベテラン勢を復帰させただけでなく、スタメンの顔ぶれをほぼザックジャパン時代に戻したことに一部では「場当たり的」との批判もあるが……。

「いえ、ごくまっとうで、合理的な流れだと思いますよ。11月までの4試合で新戦力を積極的に呼んではふるいにかけ、使える選手を見極めた。そして今回の2試合では計算できるメンバーを加え、いよいよアジア杯で勝つための準備に入ったわけです。前監督時代の遺産を有効活用するのは何も問題はない。それが現時点でのベストメンバーなのですから」

結局、アジア杯での基本布陣は、オーストラリア戦の先発から両サイドバックを内田、長友に入れ替えた顔ぶれになりそう。しかし、メンツはほぼ同じでも、選手個々のプレーについてはザックジャパン時代と異なる部分が少なくない。「例えば岡崎、本田、香川といったアタッカー陣は位置関係とプレーの質が変わりました。1トップになった岡崎は、FWとしてのプレーに強さとうまさが加わった。本田はACミランと同じ右サイドで、以前にはなかったダイナミックな動きを繰り返し、より積極的にゴールを狙うようになった。そして香川はミドルレンジの効果的なパスを繰り出せるようになっています」

一方、戦術面の変化は?

「アギーレの戦術をうんぬんするには、アジア杯が終わってみないと。何しろ彼は11月まで戦術面にまったく手をつけておらず、ようやく今回の合宿で、守備時の約束事をいくつか指示した程度ですから。12月末からの直前合宿で攻守の戦術を本格的にチームに落とし込み、アジア杯でのグループリーグ3試合を通して浸透、熟成させていくはず。それが時間的に間に合うかどうかが見ものですね。

ただ、オーストラリア戦の前半途中で劣勢だと見るや、すかさずシステムを4-3-3から4-2-3-1に修正したように、ザックになかった試合中の臨機応変さをアギーレは持っていそうです」(後藤氏)

となると、やはりアジア杯連覇を期待したくなる。

「戦力的にはオーストラリア、韓国と並び、日本が優勝候補の一角であることは間違いありません。ただ、アジア杯でアギーレジャパンに問いたいのは優勝できるかどうかではなく、きちんとしたチームづくりができているかどうか。たとえ準々決勝敗退であっても、充実したパフォーマンスが披露できたのなら評価すべきだし、逆に優勝しても乏しい試合内容であったならアギーレの強化手法が失敗だったことになります」(後藤氏)

アギーレスタイルのサッカーは、果たしてオーストラリアの地で花開くのか。

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