空前のボクシング“新・黄金時代”で次の伝説を生むのは誰だ?

週プレNEWS / 2014年12月18日 6時0分

最近、日本のボクシング界が元気だ、という話題をよく耳にする。この年末にも集中してビッグマッチを控え、注目選手が続々登場。まさに今、“新・黄金時代”を迎えつつあるようだ。

大晦日にV9戦に臨むのは、WBA世界スーパーフェザー級王者の内山高志。“KOダイナマイト”の異名のとおり、破格の強打で倒しまくる日本ボクシング界のエース的存在だ。強すぎるがゆえ?相手がなかなか決まらず、8度目の防衛から丸1年を経て、ようやくアルゼンチンのイスラエル・ペレスと対戦する。

ロングレンジから繰り出される、やや変則的なジャブで相手をコントロールし、最後は誰の目にもわかりやすい圧倒的な強打で仕留める。今の内山を相手に12ラウンド戦い抜けるボクサーなど存在するのだろうか?と疑問を感じてしまうほど、その強さは盤石だ。

しかし、内山がこれから本当の意味でレジェンドとなるためには強力なライバルが不可欠だ。それは本場アメリカで活躍するスーパースターたちにほかならない。早く内山を世界に見せたいーーこれは日本ボクシング界の総意だ。

同じく、順調に防衛を重ね、もはやランキング内にめぼしい相手が見つからなくなりつつあるのは、WBC世界バンタム級王者の山中慎介だ。かつて辰吉丈一郎や長谷川穂積が保持したベルトを現在7度防衛中。うち、5試合をKOで終わらせているのは立派な記録だ。

ワンツー主体のシンプルなスタイルながら、“ゴッドレフト”と呼ばれる左ストレートはまさしく一撃必殺。どれだけ警戒されていてもきっちり倒してみせるのは頼もしいかぎり。V7戦は久しぶりの判定勝利に終わったが、それでもゴッドレフトで3度倒した実力はホンモノ。こちらも世界的な強豪とのマッチアップ以外に、次のステージへ上がる術(すべ)はないだろう。今春、史上最速となるプロ6戦目でWBC世界ライトフライ級王座を獲得した井上尚弥は、早くも年末に2冠目を狙う。ライトフライ級で初防衛後、スーパーフライ級に転身。12月30日のタイトルマッチで減量苦から一気に2階級上げて挑む相手は、世界王座を通算27度防衛中の2階級制覇王者、オマール・ナルバエス。

まず、この果敢なマッチメイクに業界内で喝采が起こり、次いで「井上なら勝てるかも…」という期待がじわじわと広がっている。もしもナルバエスを圧倒するようなら、井上の名前は一気にワールドクラスとなるだろう。

10月にプロ4戦目で東洋太平洋タイトル獲得という新記録を成し遂げた田中恒成(ミニマム級)は、来春にも予定される5戦目での世界挑戦が決定的。そのスピードとテクニックは十分な勝算を感じさせ、勝てば記録の上では“井上越え”となる。やはり有力なレジェンド候補といえるだろう。

最後に、注目度ではすでに世界王者に比肩するミドル級の村田諒太も、来年は世界戦略が具体化しそう。9月にノンタイトル10 回戦でアドリアン・ルナに判定勝ち。井上と同じく12月30日に次戦を控える。

試合により出来にムラがある印象を受けるが、それも成長途上なればこそ。日本人離れした身体能力はやはり魅力的で、元・金メダリストの実績からアメリカの大手プロモーションにマネジメントされる恵まれた環境も好材料だ。首尾よくミドル級での世界制覇が叶えば、竹原慎二以来となる史上2人目の快挙だ。

まずは、今年を締めくくる30日と大晦日に世界戦が連続して行なわれる。新世代王者たちの強さを、ぜひ見せつけてほしいものだ。

(取材/友清 哲)

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