「意識高い系オサレ本屋」は本屋じゃない? ネットで猛烈な議論に

しらべぇ / 2018年6月24日 7時0分

写真

(Jupiterimages/PHOTOS.com>>/Thinkstock)

少子化やエンタメの多様化によって、かつて栄華を極めた業界も存亡の危機に瀕している。例えば出版業界はその代表格であり、雑誌や書籍の売上は年々減少。その結果、「町の本屋」もどんどん廃業を余儀なくされている。

そんななか、昨今人気を集めるのが従来の機能以外を併せ持った書店。広いジャンルの本をセレクトしつつ、テナントを他の企業に貸し出すことによって不動産収益を得たり、フランチャイズでカフェを経営するビジネススタイルだ。

ある意味、本を収益源ではなく「雰囲気作り」に用いているとも考えられるわけだが、アツい「本屋好き」の中にはこの手の書店に嫌悪感を抱く人もいるらしい。ネット上で議論が巻き起こっている。

■雰囲気重視な本屋が本屋を潰している?

きっかけとなったのはひとりのツイッターユーザーのツイート。長文なので、また賛否が起こりそうな内容なのでツイートそのものを引用するのは控えるが、

・都心一等地にある某書店は「本屋ではなく雰囲気屋」

であり、

・新刊本を置かずに、雰囲気のいい本を置き、ポップでそれを紹介する

・おしゃれな雑貨やスピーカー、服を「なんとなく」で置いている(ように見える)

・『地球の歩き方』と、自分探しのために海外を放浪した人の本を並べておく

のはおかしいというのがその意見だ。

また、ツイート主は「本屋を潰しているのはAmazonよりおしゃれ◯◯だ」とも述べ、コーヒー屋と書店をくっつけることにも反対のようだ。(◯◯はツイートでは明記)

このツイートは大きな賛同を得、他ツイッターユーザーからは多くの同意の声が集まっている。

■「オサレ化」は書店の生き残り戦術?

だが、「はてな匿名ダイアリー」ではこれに対する猛烈な反論エントリーが。

・純粋な書店としての機能以外を持つ書店は、今後さらに増えていく

・そして、それは書店の生き残り戦術である

というのがその意見の根幹だ。というのも、Amazonが登場したことで書店は今やすでに「半ば息の根を止められたような物」であり、「単に新刊買うだけだったらわざわざ書店に足を運ぶ必要ないなー」というのは、現役書店員である投稿主も考えることだという。

そして、生き残るために「ほしい商品をすぐさま見つけて購入する」という利便性ではなく、「その他の価値を自ら創出」することを選ぶしかないというのだ。

■「オサレ()」が誰に迷惑をかけた?

また、投稿者は…

「お前やお前の取り巻きが散々『オサレ()』と馬鹿にしまくってる店作りも、その生き残り戦略の一つなんだよ」

と主張。そして、

「お洒落な空間を味わいその雰囲気と気分の高揚の中で本を選んでお前らに何か迷惑かけたか?」

「なぜ『意識高い系()』と自分とは異なる消費スタイルの客をそこまで嘲笑しまくる?」

「貴重な新規客を嘲笑するオメーらみたいなスノビズム拗らせた排他的な人間が市場の縮小に拍車かけてんだよ」

と持論を述べた。

■愛ゆえに覚える寂しさ しかし、マニアがジャンルを潰す

もっとも、深い愛ゆえに変わっていく業態に寂しさを覚えるのは仕方のないこと。本好きだからこそ、もはや見飽きた定番の書籍より新刊本に惹かれるのも納得だ。

記者個人としても、コーヒーを頼めば買う前の書籍を読むことができるシステムに関しては、「さすがにカフェメインでは?」と正直あまり好きではない。

だが、一方で「熱心なマニアがそのジャンルを衰退させる」というのは、プロレス、SF、バイク…などなど、色んな分野で確認されてきたことであるのも事実。

従来型の書店好きの人はここはひとつ、大きな心を持って「雰囲気のいいオサレ書店」を認めてみてはいかがだろうか。

201704250630_01(©ニュースサイトしらべぇ)

ちなみにしらべぇ編集部では以前、全国の20~60代の男女1,332名を対象に「本屋によく行くほうだ」という人の割合を調査。その結果、全体では36.4%が「本屋によく行くほうだ」と回答。年代別では20代がもっとも高い数値だった。


(文/しらべぇ編集部・尾道えぐ美



【調査概要】

方法:インターネットリサーチ「Qzoo

調査期間:2017年3月24日~2017年3月26日

対象:全国20代~60代の男女1,332名(有効回答数)

しらべぇ

トピックスRSS

ランキング