妊娠しても断てなかった長年の悪癖 誕生直後の赤ちゃん変死で母親逮捕

しらべぇ / 2019年7月29日 7時40分

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(Wavebreakmedia/iStock/Getty Images Plus/写真はイメージです)

生まれて間もない赤ちゃんが、青紫の肌色を呈して変死した。すべての原因は、母親の眉をひそめたくなるような悪癖にあったという。

■妊娠34週に自宅で女児が誕生

米国ミネソタ州ヘネピン郡ロジャーズで、アルコール依存症の問題を抱えたまま第三子を妊娠した29歳の女。彼女は出産予定日まであと1ヶ月半ほどとなる2018年12月末、急に産気づいたため自宅で女児を出産した。

ところが病院に向かう間もなく赤ちゃんの肌色は青紫に変わり、やがて心肺停止の状態に。母親とともに病院に運ばれ各種の検査を受けたところ、赤ちゃんは血中アルコール濃度が0.234であることが判明した。

母親も0.21とやはり血中アルコール濃度が高く、医師は彼女の大量飲酒癖を疑い、警察に報告を入れていた。

■連日ウイスキーのボトルを空に

この赤ちゃんが示した血中アルコール濃度は、酒気帯び運転についてミネソタ州が定める基準値のほぼ3倍。日本でも0.16~0.30は「酩酊極期」と表現される値だ。

母親は医師に、連日ウイスキーのボトルを空にするほどの大量飲酒を続けていたことを話し、警察も、この母親が2012年からアルコール依存症克服のためリハビリ施設に3回も入所していたことを突き止めた。

妊娠中の飲酒が胎児に及ぼす悪い影響については「知っていた」と話し、しかし断酒については「難しかった」と答えた母親。彼女は今月、乳児虐待致死容疑につき正式に起訴された。

この母親には3歳に満たない子供がほかに2人いるが、父親であるパートナーにも同様の飲酒癖が疑われるため、児童家庭保護当局が現在その世話にあたっている。

■酒や薬物が胎盤を通じて胎児に

母親が悪癖を断てなかったばかりに、誕生した赤ちゃんの身体に悪い影響が現れ、母親が逮捕されるという事件は過去にいくつも起きている。ほんの数例を紹介してみたい。

・大量のアルコールを摂取して間もない女が産気づき、帝王切開術により男児を出産。親子ともきわめて酒臭く、血中アルコール濃度は母親が0.4、男児が0.3と高値を示し、長期の健康観察へ。

胎盤を通じて胎児に飲酒を強制し、命の危険にさらしたとして母親が起訴される。(2017年11月 ポーランドのグウォブノで)

・ヘロインに依存していた女が妊娠し、使用を続けたまま予定日より2ヶ月早く男児を出産。

出産の4時間前にもヘロインを使用しており、誕生した赤ちゃんは離脱症状につき激しいケイレンを起こし、金切り声で泣き続けた。聴力や視力にも不安を残す。(2017年1月 米国ペンシルベニア州で)

・メタンフェタミンや覚せい剤に依存していた臨月の女が、男性警察官に「この子を育ててくれる人を探したい」と相談し、彼はすでに4人の子がいたが養子として迎えることを決断。

誕生した女児はしばらく薬物離脱症状に苦しんだ。女はメディアの取材に、「私はもう薬物でボロボロ。わが子が素晴らしい家庭で幸せに育つことを嬉しく思う」と述べている。(2017年12月 米国ニューメキシコ州で)

誰もが自分自身のそうした悪癖、依存症を自覚しながら、精神力、意志の弱さゆえ、それを断てないまま出産を迎えていることも特徴だ。

■妊娠中の喫煙による害も深刻

妊娠中の母体や胎児を危険にさらすものとして、アルコールやドラッグだけではなく、タバコの害も忘れるわけにはいかない。

流産、早産、前置胎盤、胎盤早期剥離などの異常が発生する確率は非喫煙妊婦の2~3倍ともいわれており、「喫煙や受動喫煙は胎児に対する虐待」と表現されることも多い。

妊娠がわかったからといって、タバコやお酒をすぐに断てる人は少ない。妊娠する前から健康的な生活を送っていることが何より大事だと専門家はたびたび指摘している。


(文/しらべぇ編集部・浅野ナオミ)

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