「やぶさかでない」はどんな意味で受け取る? ツイッターで議論に

しらべぇ / 2019年10月3日 10時30分

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(takasuu/iStock/Getty Images Plus/画像はイメージです)

「やぶさかでない」――読者の皆さんはこの言葉を使うだろうか。実はこの言葉を意味を巡って先日、ツイッター上で議論が起こった。

「喜んでする」と取るのか「仕方なくする」と取るのか。ライティングのプロであるしらべぇ編集部の記者たちにも聞いた。


■きっかけは村田らむ氏のツイート

なぜ、「やぶさかでない」が議論になったのか。きっかけはルポライターの村田らむ氏のツイートだ。

昔編集者に仕事を頼んだら「やぶさかではない」と言うので「やりたい」んだと思ってジャンジャン頼んだら「やぶさかではないは、あんまりやりたくない意味だ!!」と怒られた。辞書をひらいて「やりたい」って意味だよ、と言ったら「屁理屈言うな。現代ではやりたくないって意味で通ってる」と言われた。

— 村田らむ (@rumrumrumrum) September 28, 2019

村田氏はこのときの編集者の「やぶさかでない」を「喜んでする」という意味で受け取った。しかし、編集者は「仕方なくする」との意味で使っていたそう。そこで起こってしまった齟齬を投稿したものだ。この投稿のリプライ欄には、

「語感的に『しぶしぶやる』みたいに思ってる人は多そうですね」


「漢字で書けば一目瞭然なのにね。吝かで無い。けちらないよじゃんじゃんするよ」


「『結構です』を『No』と言っているのと同じですね」


といったコメントが寄せられた。


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■「喜んでする」は正しいのだが…

goo辞書で「やぶさかでない」を調べてみると、一番最初に「…する努力を惜しまない。喜んで…する」が出てくる。2番目には「思い切りの悪いさま」そして3番目には「物惜しみするさま。けちなさま」が出てくる。

「仕方なくする」という意味では載っていない。しかし、実際にこの意味で使っている人が多いのも事実だ。

文化庁が実施している「国語に関する世論調査」2013年度版の「慣用句等の意味について」の項目にやぶさかでないが取り上げられている。

その調査結果によると、「喜んでする」という意味合いで使っている人はわすが33.8%に留まっている。そして「仕方なくする」という意味合いで使っている人は43.7%と大きく上回っている。

普段の会話の中でやぶさかでないを使った場合、多くは「仕方なくする」の意味で通じると考えられる。

■言葉のプロたちはどっちを使う?

それでは、普段から膨大な原稿を扱っている、しらべぇ編集部はどう答えるのか。その場にいた編集部員6人に話を聞くと、なんと「喜んでする」の意味で受け取ったのは1人だけ。

ほかの部員は「仕方なくする」という意味で取るという結果になった。筆者のこの意味で受け取ってしまいがちなので、気をつけたいところだ。

ちなみに、この言葉を聞いてお笑いコンビ「とんねるず」のシングル「やぶさかでない」を思い出す人がいるかも知れない。改めてこの楽曲での意味はよくわからないが、途中のセリフで石橋貴明がこんなことを言っている。

「やぶさかじゃねえな 藪から棒ってことよ」


かなり適当なようだ。


■言葉の誤用を注意された経験は…

今回ツイッターで起こった議論は言葉の誤用に関するものだった。しらべぇ編集部が、全国10~60代の男女1721名を対象に調査したところ、全体の38.6%が「言葉の使い方を注意されたことがある」と回答している。

調査言葉使い

国際化の時代で外国語が必要なのはわかっているが、ただでさえ難しい日本語を間違わずに使うところから頑張りたい。


(文/しらべぇ編集部・大山 雄也



【調査概要】

方法:インターネットリサーチ「Qzoo

調査期間:2019年5月17日~2019年5月22日

対象:全国10代~60代の男女1721名 (有効回答数)

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