イタリア人の恋愛は「友達以上、恋人未満」が当たり前?ちょっと複雑な恋模様を解説

しらべぇ / 2014年11月18日 10時30分

「イタリア人の恋愛模様」と聞くと、どんな光景を想像しますか? 恋人を取っ替え引っ替えしているような、かなり恋愛に自由奔放なイメージがありますよね。そのイメージも間違ってはいないのですが、それには色々な国の事情が潜んでいるんです。今回は、イタリアで20代を謳歌した筆者がイタリアの恋愛事情について少しお話ししたいと思います。

■ 高い離婚率と、第二の青春を楽しむ熟年カップル
イタリアで離婚が認められたのは1970年代。キリスト教の教えでは離婚が禁止されているために、離婚は簡単な問題ではありません。時間もお金もかかって大変なのが現実。

しかし、筆者が仲良くしていたイタリア人達は、両親が離婚しているパターンがほとんど。特に大都市に住む友達は両親が離婚していない方が珍しいというくらいでした。

イタリアの街角で見られる熟年のラブラブカップルの姿は、事情を知らないと、「長年連れ添っても、こんなに愛し合えるなんて素敵ね」なんて思ってしまいますが、実はそのほとんどが離婚経験者だったりします。

苦い過去を持つ二人が、互いに多くを求めすぎない大人な関係を楽しんでいるわけです。クリスマスやイースターなど家族で食事をする機会が多いイタリアですが、そこに母親の新しい彼氏も同席なんてことも。筆者もそういった場面に遭遇したことが何回かありました。

■ 友達以上、恋人未満が当たり前
両親の大変な離婚と、その後の恋愛を見て来た20〜30代が、結婚に憧れなくなるのは自然な流れ。しかも、イタリアではシングルマザーへの手当が厚いので、法的には籍を入れずにシングルマザーということにした方が金銭的にも補助が得られる。だったら事実婚の方が良いじゃん!という人が大半です。

このような背景があって、結婚に憧れを抱かない若者たちの間ではもはや「付き合う」という言葉さえないのが現実。イタリア語では「恋人」が「フィアンセ」というニュアンスが強いので、たとえ日本でいう「恋人同士」のような関係になっていても始めのうちは「友達」と呼ぶことが多いです。

なんともグレーなこの友達期間がミソ。あくまで「恋人」ではないから、まだチェンジ可能なビミョーな間柄で、この期間にしょっちゅう乗り換えが起こります。筆者も乗り換えたこと、乗り換えられたこと、どちらも経験あり。恋人を取っ替え引っ替えしているような、自由奔放なイメージに見える原因はこれです。

また、パーティーや集団での食事の際に女友達が「私の友達よ」と言って見慣れない男の子の友達を連れてきた時。いつもの友達同士がザワザワします。「あれって、本当にただの友達かしら」「最近付き合いが悪いと思ったら、あの男の子と出かけてるのかな」「や、この前は違う男の子といたから、この彼はただの友達よ」と、周りはどの程度の「友達」なのかを査定。それがまた楽しかったりもします。

いかがでしょうか? イタリアの自由恋愛の裏には自由でない社会や、家族の事情があるのです。巻き込まれると若干めんどうだけど、端から見るのはイタリアオペラを見ているようで楽しいなぁというのが筆者の感想でした。

photo by mellamokat
(文/しらべぇ編集部・砂流恵介 http://sirabee.com/author/keisuke_sunanagare/ ・辰巳真理)

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