【明日深夜解禁】日本が世界最速!ボージョレ・ヌーヴォーの歴史とは?

しらべぇ / 2014年11月18日 17時0分

気が付けば、11月も中旬を過ぎ、今年もボージョレ・ヌーヴォー解禁の季節となった。

とはいえ、「結局ボージョレ・ヌーヴォーって何なの?」「解禁ってどういうこと?」と意味もわからず、新しい美味しいお酒が飲めることばかりにはしゃいでしまっていないだろうか。何も知らずに騒ぐのも楽しいが、その歴史を知れば、楽しさは増すもの。そこで今回は、ボージョレ・ヌーヴォーの歴史について学んでみよう!

■そもそもボージョレ・ヌーヴォーって何?

ボージョレ・ヌーヴォーは、フランス・パリの東南、ブルゴーニュ地方に位置する丘陵地帯・ボージョレで収穫されたブドウで造られた新酒のことである(ヌーヴォーはフランス語で「新しいもの」という意味)。といっても、ボージョレで作られるすべてのワインがボージョレ・ヌーヴォーと呼ばれるわけではない。特に、黒ぶどう「ガメイ種」で作られたものだけにその名が与えられる。

■ボージョレ・ヌーヴォーは「ガメイ種禁止令」によって誕生?

元々フランスでは紀元前600年頃からワインづくりが行なわれていた。特に、ガメイ種は、栽培がしやすく収穫量が多いために14世紀までブルゴーニュのコートドール一帯で栽培されていたようだ。だが、この地方の土壌の特徴である石灰質の土壌で栽培されたガメイ種はとても酸味の強く味も薄かった。

そのことを不服に思っていたのが、14世紀、ブルゴーニュ公国を統治していたフィリップ2世。「収穫量が多いとしても、ガメイ種のワインは不味く、人間の身体にとりきわめて有害だ!」と考えた彼は、ついには、1395年、コートドールで酸味の強いガメイ種を栽培することを禁じた。

そこで、コートドールの地を追われることになったガメイ種は、ボージョレ地区に移植された。すると、どうだろう。花崗岩が主体であるボージョレの土地とガメイ種とはなんと相性抜群!酸味がありながらも、糖分も豊富なブドウが収穫できるようになり、上質なワインが作られるようになったのだ。

ボージョレ・ヌーヴォーは、フィリップ2世のガメイ種禁止令によって生まれたといって過言ではないが、「あんなブドウで作ったワインは有害だ」とまで思っていたフィリップ2世にしてみれば、きっと複雑な心境だったに違いない。

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*Photo by Lindsey Turner https://www.flickr.com/photos/theogeo/3048971293

■なぜ解禁日があるの?

ボージョレ・ヌーヴォーは、毎年11月の第3木曜日、2014年は11月20日木曜日午前0時に解禁される。なぜ、「解禁日」が設けられているのだろうか。それは、ワイン販売業者による、出荷競争に原因がある。ボージョレ・ヌーヴォーが世界中で人気を得るにつれて、販売業者たちはいち早くそれを世界中に届けることで多くの利益を得たいと画策するようになった。

しかし、その争いは激化し、まだ完成していないワインまで出回る始末…。そこで1967年にフランス政府は、ワインの品質を下げないために解禁日を11月15日に制定。解禁されるまでは販売も飲むことも禁じていたという。

だが、フランスは安息日には必ず休む国民性があるため、土日や祝日に当たると、運送が完全にストップし、出荷ができなくなってしまう。そこで、1985年、フランス政府は再び解禁日を設定し直した。それが、「11月の第3木曜日午前0時」だったのだ。

日付変更線の関係上、日本では本国フランスよりも早く解禁日を迎えることとなり、毎年、フランス以上の盛り上がりをみせる。ボージョレ・ヌーヴォーはフルーティで飲みやすく、口当たりが柔らかいのが特徴だが、ブドウの品質によって年ごとに味は異なる。

今年はどのような味わいなのだろう。マメ知識とともにグラスを傾ければ、その美味しさが増すに違いない。

(文/しらべぇ編集部・アサトー http://sirabee.com/author/asato/ )

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