議席配分法だけじゃない!この世を作るいろんな「アダムス方式」

しらべぇ / 2016年3月7日 11時30分

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議席配分法だけじゃない!この世を作るいろんな「アダムス方式」

©iStock.com/traveler1116

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次回の国政選挙から「アダムス方式」または「アダムス式」が導入されるという。これは議席配分法の種類で、第6代アメリカ大統領のジョン・クインシー・アダムスが提唱したとされている。

だが今回の記事は、このアダムス式の説明ではない。世界は「アダムス式」という名称に満ちている、という話をしよう。議席配分法に限らず、人類の歴史を紐解くとアダムス式と呼ばれるものだらけである。

 (1)アダムス式台車

機関車には先台車と呼ばれる部分がある。これは機関車の最前列につけられる、動力のない車輪である。

この先台車は、機関車全体がカーブを曲がる上で重要な役割を果たす。カーブでは横圧がかかるため、それを上手く受け止めないと脱線してしまうのだ。要は自動車のサスペンションのような機能を担っているわけである。

先台車の機構方式の中で、「アダムス式」と呼ばれるものがある。これは台車が横方向にずれるというもので、復元にはバネの力をを用いる。発明者はウィリアム・アダムスという人物。

このアダムス台車は、我が国が初めて海外から輸入した機関車にも採用されていた。

(2)アダムス式腕十字固め

関節技の腕十字固めには様々な方法があるが、その中の一つにアダムス式がある。これはモスクワ、ロサンゼルスオリンピックで銀メダルを獲得した柔道家ニール・アダムスが開発したものだ。

組み技競技で、相手に背を向けその場にうずくまるような体勢になることを「亀になる」という。その亀になった受け手に背後から組み付き、十字固めに移行するにはいくつかパターンがある。

アダムスはそうした展開からの極めが非常に上手く、後続の選手にも受け継がれるアダムス式を開発してしまったのだ。

 (3)アダムス式前屈検査

背骨の湾曲を調べる方法にも、アダムス式が用いられている。これは小学校の身体検査でも行われているやり方で、平たく言えば立った姿勢での前屈である。

その際の左右肩甲骨の位置などで背骨の曲がり具合が分かるというものだ。我々が何気なくやっている前屈にも、こうした名称があるのだ。

 (4)アダムス式リボルバー拳銃

19世紀中葉、イギリスのアダムス兄弟が発明した有名な拳銃がある。それがアダムス式リボルバーだ。

当時、アメリカのコルトが最新機構のリボルバー拳銃を売り出していたが、アダムス兄弟はそれを改良して新しい製品を作った。

コルトの銃は撃鉄を起こして初めて引き金が動作するシングルアクションタイプだったが、アダムス式は引き金を引けば撃鉄が動くダブルアクションタイプである。

この銃はイギリス陸軍に採用され、さらにグレートブリテン島に進出したコルトを撤退に追い込んだ。歴史に残る名銃だったのだ。

これ以外にも「アダムス」の名を冠したものは多く存在する。つまりは地球上に「アダムスさん」がたくさんいるということだが、それ故にアダムス式の話をすると「何の分野のアダムス式なの?」と返されてしまう可能性もある。

このことを話題にする時は、必ずジャンルを明確にしてから話を切り出そう。

(文/しらべぇ編集部・澤田真一)

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