国連、宇宙開発ミッションを2021年に実施へ 途上国にチャンスを提供
sorae.jp / 2016年9月29日 12時0分
現在の宇宙開発計画は多くが大国の政府や大企業が主導しており、経済的な余裕がない発展途上国が積極的に投資できる分野ではありません。しかしそんな状況を変えるべく、国際連合は2021年に初となる宇宙開発ミッションを行うと公式に発表しています。
今回の計画では、米民間宇宙開発企業のシエラ・ネヴァダ・コーポレーションの宇宙船「ドリームチェイサー」を利用します。その目的はまさに、「途上国に微重力下での宇宙開発のチャンスを与えること」。国連は気候変動から食料安全保障の観測装置まで、「どんなペイロードの提案でも受け入れる」としています。
そして2018年には打ち上げるペイロードの選定が行われ、2021年には最高で高度1,200マイル(約1,930km)の地球低軌道(LEO)へと荷物が打ち上げられるのです。ペイロードを搭載するドリームチェイサーは全長9メートルの再利用可能な宇宙船で、ISSへの物資輸送に関する計画にも利用されます。
今回のミッションを取りまとめる国際連合宇宙局(UNOOSA)のディレクターのSimonetta Di Pippo氏は、「我々の最終的な目的は、宇宙の平和的利用を国際的に推進することなのです。宇宙開発のための施設や資金を持たない国際連合の途上国に、シエラ・ネヴァダ・コーポレーションと共同でこのような機会を提供できたことを誇りに思います」と語っています。
今後、UNOOSAはミッション実現のためのスポンサーを探します。また、ペイロードを搭載してもらう途上国もある程度の資金を負担するそうです。より多くの国を宇宙開発に参加させようとする今回のプロジェクトは素晴らしいのですが、やはりコストという問題は今後もつきまといそうですね。
Image Credit: Sierra Nevada Corporation
■The UN plans to launch its first space mission five years from now
http://www.theverge.com/2016/9/28/13098630/united-nations-space-mission-developing-countries-climate-change-food-security?utm_source=rss&utm_medium=rss
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