NASA、トランプ政権下で小惑星サンプルリターン「ARM」キャンセルか
sorae.jp / 2017年3月21日 8時0分
これでもマシな方だったのでしょうか。トランプ米大統領を迎えた米国政府は2018年度の予算案を発表し、それによればNASAは全体で0.8%の予算カットが予定されています。またこれによりNASAの教育プログラム、そして小惑星サンプルリターン計画「ARM」のキャンセルなどの影響が予測されているのです。
まず「ARM計画(Asteroid Redirect Mission)」ですが、これは探査機によって小惑星から岩石を採取し、月のそばに移動させた後に宇宙飛行士によってサンプルを採取し、地球へと持ち帰ろうというもの。もともと計画はオバマ政権のもとでスタートし、将来的な火星探査に役立つとも謳われていました。しかし、その科学的な価値には議論もあったようです。
さらに、先行きが不透明になったプロジェクトもあります。NASAは「木星衛星エウロパへの着陸船ミッション」を構想していたのですが、こちらは着陸船(上画像)に対して予算がつかなくなる予定です。ただしこれによってプロジェクトが中止されたわけではなく、今後の動きによっては計画が復活する可能性もあります。
軍需産業への予算増加とは対照的な、科学分野での予算カット。NASAはまだその予算減を免れている方だとはいえ、科学者のため息が聞こえてきそうです。
Image Credit NASA
■Trump’s biggest budget cuts to NASA: ranked
http://www.theverge.com/2017/3/17/14947444/trump-budget-plan-cuts-nasa-asteroid-mission-europa?utm_source=rss&utm_medium=rss
■White House budget proposal targets ARM, Earth science missions, education
http://spacenews.com/white-house-budget-proposal-targets-arm-earth-science-missions-education/?utm_source=rss&utm_medium=rss
■小惑星サンプルリターン計画(アーム計画)、NASAが2018会計年度で予算を要求しない方針
http://moonstation.jp/blog/asteroidexp/asteroidinitiative/nasa-will-not-request-budget-for-arm-for-fiscal-year-2018?utm_source=rss&utm_medium=rss
この記事に関連するニュース
-
火星での生命探査にパラダイムシフトを起こすか 米大学院生が提案する斬新なミッション
sorae.jp / 2024年4月12日 9時22分
-
NASAがアルテミス計画の有人月面探査車「LTV」を開発する企業3社を選定
sorae.jp / 2024年4月5日 19時0分
-
中国、月探査用の中継通信衛星「鵲橋2号」の打ち上げと月周回軌道投入に成功
sorae.jp / 2024年4月2日 10時16分
-
JAXA火星衛星探査計画「MMX」の探査機に搭載されるローバー「IDEFIX」が日本に到着
sorae.jp / 2024年3月30日 10時30分
-
「DART」の衝突で「ディモルフォス」の形は大幅に変わった可能性
sorae.jp / 2024年3月27日 21時42分
ランキング
-
1【春から夏に増える肌の悩み】ニキビ、乾燥に大差をつけた1位はこの季節だからこそ対策が必要な回答
よろず~ニュース / 2024年4月22日 12時10分
-
2迷惑おじさんキャンパーの“ある行動”のせいで家族キャンプが台無し。注意するとまさかの反応
女子SPA! / 2024年4月14日 8時47分
-
3ゲームプログラミング入門書、横浜の15歳が完成 「ないなら自分で書く」制作経験盛り込んだ380ページ
カナロコ by 神奈川新聞 / 2024年4月22日 11時30分
-
42ストロークエンジン車は、なぜあまり見かけなくなったのか?
バイクのニュース / 2024年4月22日 9時10分
-
5「車検通ってるのに…」 でも「整備不良」になることも? SNSで話題の改造トラブル、なぜ? NGとなる理由とは
くるまのニュース / 2024年4月22日 9時10分
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
エラーが発生しました
ページを再読み込みして
ください