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間もなく29周年を迎えるハッブル宇宙望遠鏡、記念の画像を公開

sorae.jp / 2019年4月19日 19時36分

こちらの画像は、ハッブル宇宙望遠鏡の「広視野カメラ3(WFC3)」を用いて撮影された惑星状星雲「Hen 2-104」の姿。画像の色は、水素は「緑」、硫黄は「赤」、窒素は「オレンジ」、酸素は「青」といったように、星雲に含まれる元素によって色分けされています。

ケンタウルス座の方向およそ7,000光年先にあるこの星雲は、地上の望遠鏡による観測ではその姿が有名な「かに星雲」に似ていることから、通称「Southern Crab Nebula(南のかに星雲)」と呼ばれています。

大小の砂時計型に広がるガスの要の部分で輝いているのは、赤色巨星と白色矮星から成る連星です。膨張した赤色巨星から流れ出た物質が降着円盤などの形で白色矮星に蓄えられ、ある程度蓄積したところで周辺の空間に噴出されることを繰り返した結果、このような入れ子構造を形作ったものと考えられています。

1990年4月24日にスペースシャトル「ディスカバリー」に搭載されて打ち上げられたハッブル宇宙望遠鏡も、今月で29周年。稼働当初からトラブルに見舞われつつも、度重なる修理や機能強化を経て、2019年4月現在も現役で稼働し続けています。

今回29周年の記念画像として撮影されたこの星雲は、今から20年前の1999年にも、ハッブルによって撮影されています。1989年にヨーロッパ南天天文台に所属するチリのラ・シヤ天文台によって星雲の存在が確認されたときは、まだ外側の砂時計構造しか確認されていませんでした。

しかしその10年後、ハッブル宇宙望遠鏡が撮影したことで、内側にも同様の構造が存在すると初めて判明しました。下の画像は、当時ハッブルに搭載されていた「広域惑星カメラ2(WFPC2)」によって撮影された同星雲の画像です。

いよいよ30年目に突入するハッブル宇宙望遠鏡。最近では今年2月に「掃天観測用高性能カメラ(ACS)」に不具合が生じるなど、老朽化によるものと思われるトラブルも幾つか報告されています。

スペースシャトルが退役した現在、致命的なトラブルが起きても修理する術はありません。宇宙の謎を解き明かし、私たち一般市民の好奇心を刺激し続けてきたハッブルが持つ“砂時計”には、あとどれだけの時間が残されているのでしょうか。

 

Image credit: NASA, ESA, and STScI
https://www.spacetelescope.org/news/heic1907/
文/松村武宏

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