歪んだ球状星団に潜むブラックホール
sorae.jp / 2019年4月20日 22時55分
ほとんどの球状星団は、ほぼ完璧な球形をしている星の集まりです。
しかし、この球状星団「M62」の球は不思議なことに歪んでおり、中心から横に散らばる様な形状をしています。この歪んだ原因は、天の川銀河の中心に近い場所に位置する影響で、強い潮汐力を受けている可能性があると推測されます。
球状星団は、その形が作られる際に星々は球状星団の中心に向かって密度が上がっていきます。そして星団の規模が大きくなればなるほど、中心は高密度になります。太陽の約100万倍の質量を持っている「M62」の高密度の中心領域では、星々の相互作用や衝突合体が頻繁に発生していると考えられています。
その様な球状星団の中心では、大質量星は激しく燃え、燃料を使い果たし、超新星爆発を起こします。そして、白色矮星や中性子星へ進化するだけでなく、ブラックホールを形成するケースも存在します。
「M62」では、2013年に天の川銀河の球状星団として初めてブラックホールが確認され、多くの天文学者に注目されました。この画像は、ハッブル宇宙望遠鏡の掃天観測用高性能カメラ「ACS」による紫外線と可視光波長の合成画像で、2019年4月15日に公開されたものです。
Image Credit:ESA/Hubble & NASA, S. Anderson et al.
https://www.spacetelescope.org/images/potw1915a/
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