ボーイングの新型宇宙船「スターライナー」来年6月に有人飛行試験実施の予定

sorae.jp / 2020年9月2日 10時30分

スターライナーのクルーモジュール

2回目の軌道飛行試験「OFT-2」で使われるスターライナーのクルーモジュール(Credit: Boeing)

アメリカの民間宇宙企業が開発した有人宇宙船というとスペースXの「クルー・ドラゴン」が注目されていますが、ボーイングでも新型の有人宇宙船「スターライナー」の開発が進められています。NASAとボーイングは8月下旬、スターライナーの有人飛行試験「CFT(Crew Flight Test)」が2021年6月に実施される予定であることを明らかにしました。

スターライナーとクルー・ドラゴンは、どちらもNASAのコマーシャルクループログラム(商業乗員輸送計画)のもとで開発された有人宇宙船です。スペースXは今年クルー・ドラゴンの有人飛行試験ミッション「Demo-2」を終えており、10月以降に予定されている最初の運用ミッション「Crew-1」の実施を控えています。

いっぽう、ボーイングは2019年12月にスターライナーの無人での軌道飛行試験「OFT(Orbital Flight Test)」を実施したものの、当初予定していた軌道に入ることができず、機体はISSへのドッキングを断念して地球に帰還しています。

関連:ISSへのドッキングを断念したスターライナー、ホワイトサンズに無事帰還

現在ボーイングとNASAでは、無人で実施される2回目の軌道飛行試験「OFT-2」に向けた準備が進められています。OFT-2はOFTから1年後となる今年の12月に実施される予定で、OFTの結果をもとに独立調査チームから示された80項目の勧告のうち、およそ75パーセントがすでに対策済みとされています。

CFTはこのOFT-2の成功を受けて実施される飛行試験で、ボーイング(元NASA)のクリストファー・ファーガソン宇宙飛行士、NASAのマイケル・フィンク宇宙飛行士およびニコール・マン宇宙飛行士の3名が搭乗する予定です。

ファーガソン飛行士は2011年に実施されたスペースシャトル最後のミッションSTS-135でコマンダー(船長)を、フィンク飛行士はその前のSTS-134でミッションスペシャリストをそれぞれ務めました。マン飛行士はCFTが初の宇宙飛行となります。なお、来年6月実施予定のCFTから半年後の2021年12月には、スターライナーによる最初の運用ミッション「Starliner-1」が予定されているとのことです。

CFTでスターライナーに搭乗する3名の宇宙飛行士。左から:マン飛行士、フィンク飛行士、ファーガソン飛行士(Credit: Boeing)

 

Image Credit: Boeing
Source: Boeing / NASA
文/松村武宏

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