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宇宙に漂う銅色の「C」 カッシーニが撮影した土星の環

sorae.jp / 2020年9月22日 6時9分

カッシーニが2007年1月21日に撮影した土星の輪(土星本体は画像処理の過程で削除されている)(Credit: NASA/JPL/Space Science Institute)

アルファベットの「C」のようにも見えるこちらの画像は、土星探査機「カッシーニ(Cassini)」が撮影した土星の環です。視力検査で使われるランドルト環のように環が途切れているように見えるのは、本来なら中央に写っているはずの土星本体の影が落ちているから。環の撮影が優先されたこちらの画像では、露出オーバーの土星本体が画像処理の過程で削除されています。

撮影が実施されたのは2007年1月21日で、土星からの距離はおよそ160万km離れていました。撮影にはカッシーニの広角カメラが使われましたが、全体を一度に撮影したのではなく、45分ほどの時間をかけて赤・緑・青の3色のフィルターを用いた画像のセットを9組、合計27枚撮影しています。

画像の一部を拡大したもの。一番外側の細い「F環」は色が分かれている。環の右上に小さな点として写っているのは衛星のエピメテウス(Credit: NASA/JPL/Space Science Institute、トリミングは筆者)

環の全体は銅のような色合いをしていますが、フィルターを切り替えながら時間をかけて撮影したために、短時間で見かけが変化する一番外側の細い「F環」はところどころ色が分かれています。また、記事中の画像ではわかりにくいものの、画像には土星の衛星も3つ捉えられています。中央から見て1時の方向にはエピメテウス(直径およそ116km)、5時の方向にはパンドラ(同84km)、10時の方向にはヤヌス(同181km)が、元の画像を拡大するといずれも白い点のように写り込んでいます。

なお、記事の最後に掲載した画像は2日前の1月19日に撮影されたもので、こちらは土星の本体を残したまま画像処理されています。環の反射光を受けて輝く南半球の夜側や、土星に落ちた環の影が印象的です。

カッシーニが2007年1月19日に撮影した土星(Credit: NASA/JPL/Space Science Institute)

 

Image Credit: NASA/JPL/Space Science Institute
Source: NASA/JPL (1) / NASA/JPL (2)
文/松村武宏

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