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真っ赤な大地で白い氷を抱くクレーター。欧露の火星探査機「TGO」が撮影

sorae.jp / 2022年1月8日 12時2分

【▲ 火星・北半球のボレアリス荒野にある直径約4kmのクレーター(Credit: ESA/Roscosmos/CaSSIS)】

こちらは火星のボレアリス荒野(Vastitas Borealis)にある直径約4kmのクレーターです。ボレアリス荒野は火星の北極域を取り囲むように広がる高緯度のエリアで、欧州宇宙機関(ESA)によるとクレーターの中心は北緯70.6度に位置しています。画像は左上が北の方角で、左下のスケールバーは1kmの長さを示しています。

クレーター内部の北半分(左上側)やクレーター周辺では酸化鉄を豊富に含む赤い土壌が分布していますが、北に面したクレーター内部の南側斜面(右下側)は年間の日照時間が短いため、火星の北半球が夏にあたるこの時期でも白い水の氷に覆われています。クレーターの縁(外輪山)にあたる部分は暗い色合いをしていますが、ESAによるとこの部分は玄武岩のような火山性の物質で構成されている可能性があるようです。

赤と白のコントラストが印象的なこの画像を、ESAは「粉砂糖をまぶした濃厚なレッドベルベットケーキ」のようだと表現しています。画像は欧州およびロシア共同の火星探査ミッション「エクソマーズ」の周回探査機「トレース・ガス・オービター(TGO)」に搭載されている光学観測装置「CaSSIS」を使って2021年7月5日に撮影されたもので、ESAから「Red velvet Mars」のタイトルで2021年12月24日付で公開されています。

なお、ESAとロスコスモスではエクソマーズミッション2度目の探査機打ち上げを2022年に計画しており、定点観測を担う地表プラットフォームの「カザチョク」と探査車(ローバー)の「ロザリンド・フランクリン」が2023年に火星へ着陸する予定です。

火星を周回する欧露の探査機「トレース・ガス・オービター(TGO)」を描いた想像図(Credit: ESA/ATG medialab)

【▲ 火星を周回する欧露の探査機「トレース・ガス・オービター(TGO)」を描いた想像図(Credit: ESA/ATG medialab)】

 

関連:火星のマリネリス峡谷に大量の「水」が存在する可能性、欧露の探査機が検出

Image Credit: ESA/Roscosmos/CaSSIS
Source: ESA
文/松村武宏

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