3月まで存続していた!? 消費者金融・武富士の最期――「ブラックだけど頑張ればお金がもらえた」元従業員が語る

日刊SPA! / 2017年5月5日 8時53分

かつて繰り返し流された”武富士ダンサーズ”によるCM(youtubeより)

 黒いレオタード風の衣装でエロティックなダンスを披露する女性たち――。アラフォー以上の男性ならば、今でも脳裏にこびりついているであろう。かつて、消費者金融最大手としてその名を轟かせた武富士のCMだ。

 その武富士は2000年代後半以降の過払い請求問題を受けて、2010年9月に会社更生法の適用を申請。過払い額が2兆4000億円にも達したために債務超過に陥り、事実上倒産したのだ。翌年には金融事業を営むJトラストが支援に名乗りを上げ、子会社・日本保証(旧ロプロ)に、約252億円で武富士の消費者金融事業を承継させることを決定。こうして一時代を築いた「武富士」の名は潰えた……と思っていた人も多いのではないか?

 実は、武富士は名を変えて生きながらえていた。一部の事業のみを残し、「TFK」と称号を変更して営業を続けていたのだ。そのTFKが、今年3月17日、創業から50年を超す歴史に幕を閉じた。

 20年近くにわたって武富士で働いた元従業員が話す。

「倒産後、日本保証に売却されたのは、過払い金の発生しない優良債権のみ。過払い訴訟をはじめとした訴訟に対応する会社として、TFKは存続し続けたのです。そのTFKの運営資金は、クレジット決済機能付きのカードローン事業の売上で賄っていました。この事業だけでも毎月数億円単位の営業収益があったんです。

その稼ぎをすべて、過払い請求の窓口となるコールセンターのオペレーター約100人の人件費と、訴訟に取り組む弁護団の弁護料、わずかに残った社員の給与に当てて、細々と営業を続けていました」

 もはや、過去の会社という認識の人も多いだろうが、倒産後も武富士および、その関係者は数々の訴訟案件を抱えていた。

 1つは、武富士創業者の故・武井保雄氏の長男で元専務の俊樹氏の生前贈与をめぐる裁判。香港に居住する俊樹氏は1600億円もの資産を1999年に贈与されたが、当時の海外居住者の国外財産の贈与は非課税扱い。これに対して国税当局が“課税逃れ”だとして1650億円の申告漏れを指摘。1330億円の追徴課税を受け、一度は支払いに応じた俊樹氏だったが、その後、課税取り消しを求めて国を提訴したのだ。

「この裁判では一審で取り消しを命じる判決が出ましたが、二審で逆転。課税は適法とされたのですが、最高裁で再度『課税は不当』となり、延滞税を含めて1900億円以上が俊樹さんに還付されました。とんでもない額の還付金で、元武富士社員の間でもうらやむ声が上がっていましたが、これは完全に国税の失態です。

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