元アイドルたちが語れなかった“本当の引退理由”

日刊SPA! / 2019年2月17日 15時53分

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突然、体調不良や学業優先など、もっともな理由を発表して引退するアイドルも少なくないが……その裏にある彼女たちの本音とは?

 元NMB48の須藤凛々花が、体調不良と大学受験を理由に芸能界を引退することが所属事務所より発表された。だが、その数日後に本人が「哲学の仕事だと聞いていたが、グラビアの仕事だった」「ニップレスやヌーブラも用意されず、ギリギリなショットを要求され、事務所スタッフも守ってくれなかった」とSHOWROOMで暴露。メジャーアイドルの“本当の引退理由”に衝撃が走った。

 大小さまざまな事務所が乱立し、デビューと引退が繰り返される芸能界。今回は3人の元アイドルに話を聞いてみたところ、“本当の引退理由”を隠したまま去っていくアイドルも少なくないらしい。では、“本当の引退理由”にはどのようなものがあるのだろうか。

◆勝手に着エロDVDに出演させられ、精神を病んだ

「彼女ほど知名度もなければ、大手事務所にいたわけでもありませんが、私が引退した本当の理由とちょっと似ていますね」

 こう話すのは元グラドルのさゆりさん(仮名・34歳)。清純派グラドルとして活動し、深夜番組にも数回出演した経験がある。順風満帆にいくはずに見えたが、彼女が引退してしまった決定打とはなんだったのだろうか。

「3枚目のイメージDVDだったかな? 撮影現場に着いたら、打ち合わせと全く違う衣装を渡され、聞かされていなかったシュチュエーションの台本を渡されたんです。いきなりTバック穿かされたり、自慰のようなことをさせられたり、あえがされたり……。撮影途中でマネージャーを呼び出して、泣きながら問い詰めたんですが、黙ってうつむくだけで、なにもしてくれませんでした」

 そんな裏事情を知らないスタッフに急かされ撮影は再開。撮影終了後に事務所社長に詰め寄ったが、はぐらかされてしまう。

「発売中止にして欲しかったんですが、当時SNSも今ほど普及してなかったし泣き寝入りするしかなかったんです。自分の納得していない映像が世に出回ることが耐えられなくなって、病んでしまったんです。夜も眠れないし、仕事に行こうにも電車に乗れない。誰からの電話にも出れなくなって、不本意でしたがフェードアウトしました。事務所のホームページには勝手に“一身上の都合で事務所を退所しました”って書かれてました」

 状況を察した事務所からは執拗な連絡はなかった。「このDVDの件さえなければ、いまも芸能の仕事を続けていたかったです」と、力なく笑うさゆりさん。事務所にとって、そのDVDの売上がどれだけ重要だったかわからないが、1人の人生を左右したことは間違いない。

◆他事務所に移籍するため、計画的に引退

 地下アイドルのレイナさん(18歳・仮名)は、大学受験を理由に引退を選んだ。だが、その本心は意外にも“もっと売れるため”だったのだ。一体どういうことか。

「私は当時のユニット内でのポジションが3番手。センターの子が圧倒的に人気があって、ファンはおろかマネージャーすら彼女をお姫様扱い。このユニットにいても全く目立てないし、事務所内でもイチ推しのユニットでもなかったんで、もう辞めようって。まぁ、実際に大学受験もする予定だったんで、それを理由に引退しました。未成年だし、学業優先したいって言ったら、そんなに強固に引き止められませんでしたね。そもそも地下アイドルなんて掃いて捨てるほどいるし」

 とはいえ、脱退の際に引き止められ、引退ではなく活動休止をすすめられるも『もうアイドルはやらないです』と突っぱねたという。ただ、彼女の真意は……。

「大学に入ってほとぼりが冷めたら、もっと売れてるユニットのオーディションを受けようかなって。最後に、『他事務所に移籍するとか他のユニットに入るとかはダメ』って言われましたが、まわりの地下アイドルなんてそんな子ばっかりだから(笑)。結局、それからなにも言われてませんし。それに名前を変えても新しくSNSを始めれば、オタクは絶対見つけてくれますから。1回計画的にワザと引退して復活する作戦です」

 アイドルがユニットを抜けたい場合や事務所を移りたい場合には、いったん引退することは割とよくあることなのだ。

◆売れないタレントにつきまとう金銭的な問題

 たいして売れていないアイドルがそれだけでは食べていけないことは周知の事実だが、元タレントのみいさん(24歳・仮名)も「完全に金銭的な問題で辞めました」と話す。

「芸能界で売れるのが夢でした。最初は仕事のない日はコンビニや居酒屋で働きながら、テレビ番組のエキストラとして出演したり、オーディションに通ったりしていたんですが、いきなり撮影が入ることも多いからすぐにバイトをクビになってしまったんです。うちは母子家庭で弟や妹がいるから、長女の私が多少はお金を入れなきゃなんですよ」

 生活費に加え、オーデションに行く交通費、美容代や衣装代など売れないタレントは実費の負担も多い。そこで、彼女が選んだ仕事は高級デリバリーヘルスだった。

「最初は抵抗がありました。でも半日で10万円近く稼げるし、高級店だからかお客さんも質が高くてストレスもない。話すだけや添い寝だけの人もいました。ホームページにも顔は出さず、タレント活動をしていることは内緒にしていたのでバレることもありませんでした。家に満足なお金を入れて、自分にもお金が使えるようになって、天職だって思いました」

 なんと、彼女は初月から100万円以上稼ぐ売れっ子デリ嬢となる。デリヘルでバイトをし、自分に投資をしながら芸能活動を続けていると、タレントの仕事も徐々に増えつつあったが、「就職して普通の女のコになる」という理由で引退してしまう。

「あまりにお金が稼げるから、タレント活動するのがバカバカしくなっちゃったんです。それより、画像とか見つかってお客さんにタレントなことがバレるほうがリスキーだなって。店はもちろん、家族やファンに知られるといろいろ面倒だろうし。でも、『タレントより風俗のほうが儲かるんで辞めます』なんて口が裂けてもいえないじゃないですか。だから、普通の会社に就職するって理由で引退しましたけど、風俗でもっと稼ぐことに魅力を感じてしまったんです」

 ――“現役グラドル兼ライター”である筆者も今までに2度引退している身だ。1度目は自分の本意ではない着エロアイドルをさせられ、もうこれ以上は脱げないなってところで仕方なく辞めた。2度目は清純派をやってみたがまったく売れず、「親に内緒で芸能活動をしていたが、バレてしまったから」という理由を“建前”に引退した。

 実際のところ、結婚や海外留学などのポジティブな理由でない限り、本当の引退理由は語りたくても語ることは難しい。建前の引退理由を用意しなければいけない背景として、所属していた事務所からの牽制や、応援してくれていたファンに対しての気遣いもあるだろう。だが、昨今のSNSの普及によって、自由に発言することが可能となった。今後は、“本当の引退理由”を知る機会も増えていくだろう。<取材・文/吉沢さりぃ>

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