やる気ゼロの居酒屋にブチ切れ。悪いのは客か店側か?

日刊SPA! / 2019年4月26日 15時51分

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 接客業で働く人間が頭を悩ませる“クレーマー”の存在。だが、すべてが客側の問題ということもない。中には、店側の態度に対し、やむを得ずキレてしまうケースだってあるはずだ。今回は、そんな客側の体験談を聞いた。

 広告代理店の営業マン・久保田和馬さん(仮名・38歳)は、会社の近くの居酒屋の接客に「心がこもっていない」とふんまんやるかたない。22時以降になっても空いており、残業後によく利用していた某居酒屋。だがとうとう「二度とこない」と激怒した。一体何が起こったのだろう。

◆呼んでも来ない店員

「店員が注文を聞きに来るときに、『お決まりの頃に伺います』というあのセリフは何なんですかね。タイミングよく来てくれればいいけど、本当に決まった時には来てくれないし」

 その居酒屋はテーブル席20個に、カウンター15席の広くもなく、しかも狭くもない、中途半端な空間だ。呼び出しボタンもない。店員が「お決まりの頃」になってもちっともやってこないため、挙手するしかない。それでも客席を見ようとしない店員がいるという。

「客がどう思っているかを考えようともしないんですよ。注文しても、オーダーを繰り返して確認しないため、間違ったメニューが届いたりする。スタッフも苦笑いで、厨房から『いいよ、これ食べるよ』と笑い声が聞こえる。反省するそぶりもない。実に腹が立ちました」

 久保田さんだけでなく他の客からも苦情が出たせいか、後に呼び出しボタンが各テーブルに設置された。

「これで『お決まりの頃』に客が注文できるとほっとしたものの、ボタンを押してもちっとも来ない。全然混んでないのにですよ。おかしいよまったく」

 しかも、会計を済ませた客に見送りも挨拶もしない。「あの店、本当にひどいな」と呟いた久保田さん。店側も、人手不足な昨今、安い時給で気がきくスタッフを集められないのはわかる。

 わかるのだがーーその半月後に、とうとう問題が…。

◆やる気の無さすぎる店員の態度に激怒

「地方のあるクライアントから急に連絡があって、上京しているから寄りたいというのです。会社の近くにいるといって、30分も経たないうちにやってきたんです。専務、僕、クライアントとの軽い打ち合わせが始まりました」

 新規事業の計画と、ビジネス戦略を語るクライアントに、久保田さんたちはメモを取りながら聞いていた。気がつくと21時30分過ぎになっていた。

「ちょっと飲みましょうということになって、例の居酒屋に行ったんです。嫌な予感がしたのですが、専務が率先して案内したため、黙って同行するほかありませんでした」

 居酒屋に到着したのは、22時だった。客はまばらでカウンター席に1名。テーブル席に4名程度。

「入口付近にいた50代ぐらいの店員が僕たちに、『22時ラストオーダーです』と言ったんです。これまでそんなことは一度もない。これは明らかにサボりたいんだと確信。それを咎めると、ため息をついて入り口近くのテーブル席に案内してきました。でも、その態度が気に食わず指示を無視し、奥の広々としたテーブルに座ろうとしたんですよ。するとその店員が、『こっちです!』と入り口近くのテーブル席に案内してきました」

 だが「空いているからいいだろう」と奥のテーブルをめざして進むと、おじさん店員がそれを遮って「だめ!」と命じてきたのだ。

「こんなに空いていて、しかも早仕舞いしようとしたくせに『ダメ』って何だ? と専務、クライアント、もちろん僕もかんかんに怒りました。結局、『もう来ねえよ』と捨てゼリフを吐き、店の外に出ました」

 普段からやる気のない店員の態度に怒る気持ちも分かるが、案内された席に座れよ…とも感じるのが正直なところ。お互いが大人になれば回避できたトラブルだと思うが、果たしてこの場合、どちらが悪いのだろうか。<取材・文/夏目かをる>

― シリーズ・店員が語る困ったモンスター客 ―

【夏目かをる】

コラムニスト、作家。2万人のワーキングウーマン取材をもとに恋愛&婚活&結婚をテーマに執筆。難病克服後に医療ライターとしても活動。ブログ「恋するブログ☆~恋、のような気分で♪」

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