課長300人に聞いた「一番の悩み」は? 2位は部下の管理、1位は…

日刊SPA! / 2019年5月7日 8時50分

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イラスト/市橋俊介

 経営陣と一般社員を繫ぐポスト、管理職。4月1日から実施された「働き方改革」や、「プレイングマネジャー化」など、受難の時代を迎えている管理職の悩みに迫る。

◆膨大な仕事量と深い悩みが管理職1年生を苦しめる!

 新年度を迎え、課長など管理職に就いて、昇進の喜びを嚙み締めている人もいるだろう。8割が課長になれないと言われる時代において、その2割は勝ち組かと思いきや、浮かれるのは早い。今回実施した30~50代の現役課長300人アンケートでは、多くの悩みを抱えていることが判明。その1位は「仕事量の多さ」(162人)という結果になった。

Q1 課長職に就いてから、一番悩んだことは?(複数回答可)

対象/現在、課長クラス(課長・室長・マネジャー)の役職に就く、30~50代の男性300人(調査は3月18日~22日)

162人 仕事量が多すぎる

145人 部下が言うことを聞かない

132人 ハラスメント問題

111人 上司と部下の板挟み

98人  労働時間・有休の管理

76人  メンタル問題

55人  給料が安い

18人  その他

「管理職は部下の指導や育成だけが仕事ではない。自らも実務をこなし、業績や売り上げも課されているプレイングマネジャーが多いことが理由でしょう」

 そう話すのは、社会保険労務士の平田純一氏だ。また、4月から順次施行される働き方改革関連法の影響で、管理職は辛い立場になると平田氏は指摘する。

「なかでも注目すべきは『残業時間の上限規制』です。この規制により残業時間は原則で月45時間、年間360時間までという上限が設けられ、これを超えると企業は罰金が科せられます。また、『年次有給休暇の確実な取得』も、部下に有休を与えなければ罰金というルールです。経営陣からの働き方の締めつけは強くなる一方なのに、慢性的な人手不足で、現場の仕事量は増えるばかりという大きな矛盾が発生。そんな以前よりも過酷な状況下で部下たちの“時間管理”の徹底が求められることになります」

 アンケートを見ても課長の2人に1人が、仕事量の多さ、部下が言うことを聞かない問題に頭を悩ませているのがわかる。

「元凶は仕事量の多さ。時間にゆとりがないから、部下の管理不足になり問題がどんどん重なっていくのです」(平田氏)

◆プレイングマネジャーで後手になると最悪降格も?

 新制度導入による混乱も予想されるなか、部下の管理を誤ると「短期間でまた“平社員に降格”も十分ありえる話」と語るのは産業医の大室正志氏だ。

「人事評価として、上司のみならず部下や同僚、場合によっては顧客も含む周りの関係者が対象者の仕事ぶりや行動を評価する『360度評価』を導入する企業が増えています。主に課長以上の管理職を対象とした評価制度で、例えば不満がたまった部下が、『ウチの上司は不適任だ!』と“マイナス評価”をつけることも考えられます。『バツが3つたまったら降格』なんて企業もあるほどです」

 これからの管理職はプレイングマネジャーとして数字を残すだけではなく、きめ細やかな管理が求められるのだ。

「企業には管理職の教育やマニュアルは存在せず、『目で見て盗んで覚えろ』という企業が多い。だから昇進したばかりの管理職は悩み、最悪の場合はうつ化する人も多いんですよ」(大室氏)

 さらにハラスメントの波も押し寄せ、前途多難なこれからの管理職。昇進したことで、新たなトラブル、悩みは尽きないようだ。

【平田純一氏】

社会保険労務士。「いしまる事務所」代表。主に中小企業を担当する行政書士、社労士でありながら、総合格闘技のプロ選手としても活躍している

【大室正志氏】

産業医。ジョンソン・エンド・ジョンソンでの統括産業医を経験し、現職。大手からベンチャー企業まで約30社を担当している

― [はじめての管理職]読本 ―

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