ブレイク寸前の『オートチェス』効果で頭脳戦型バトルロイヤルはブームとなるか?

日刊SPA! / 2019年6月16日 8時30分

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『オートチェス』

◆ゲームコラムニスト・卯月鮎の絶対夢中★ゲーム&アプリ週報

『Auto Chess』
iOS、Android/Dragonest Game/基本無料(アイテム課金制)/配信中

 ゲーム実況動画も増え始め、日本でもブレイク間近と噂されるスマホゲーム『オートチェス』。SNSの声やレビューでも「時間が溶ける」「考えがいがあるシステム」「麻雀+チェス+バトルロイヤルの新感覚」と好評です。

『オートチェス』は、中国のDrodo Studioが開発したスマホゲーム。もともとは海外の人気PCゲーム『Dota2』内で遊べるファンメイド的なミニゲームでしたが、スマホ版はキャラをオリジナルのものに変えてリリース。5月にAndroid、6月にiOSで配信が始まっています。

 中国で人気となり、その後日本でもファンを増やすという流れは、スマホゲームではよく見かけます。近いところでは、メガドライブでスタートしたシミュレーションRPG『ラングリッサー』が、原作のファンだったという社長率いる中国のメーカーによってスマホで復活。中国を中心に1000万DLを突破し、この4月に満を持して日本に逆上陸しています。ゲーム開発がグローバルとなり、世界のどこから面白いゲームが現れても、不思議ではない時代になってきました。

 さて、この『オートチェス』は8人のプレイヤーがマッチングされ、そのなかで1対1の対戦を何度も繰り返し、最後に残った1人が勝者となるバトルロイヤル形式となっています。対戦のルールは、ターンごとに増えていくゴールドで、モンスター(駒)を駒ショップで買い、盤面に置いて戦わせるシミュレーション風バトル。戦闘はオートで進み、配置したらあとは見ているだけというアクション性ゼロのバトルロイヤルです。

「麻雀っぽいゲーム性」と言われる所以は、同一のモンスターを3体集めるとレベルアップできる点と、同じ種族か職業のモンスターを複数揃えて盤面に出すと特別な効果が得られる点。このあたりは麻雀の役に近い感覚です。たとえばウォリアー(職業)を9体集めると「味方のウォリアーの物理防御が9上がる」という効果、ゴブリン族6体中、全6体揃えると「すべての味方の物理防御が12上昇し、毎秒HPを10回復する」という強力な効果が発動します。

 ただし、好き勝手に種族/職業を集められるわけではなく、駒ショップには1度に5体までしかモンスターが並びません。そのなかにお目当てのモンスターがいるかは運次第。いなければチェンジもできますが、それにはゴールドが必要です。麻雀と同じで、完成が難しくても強力な効果(高い役)を狙っていくか、効果は弱くても現状で作りやすい組み合わせを優先するか。毎ターン、常に決断が求められます。

 初心者であっても、同じ種族・職業を集めるゲーム性は、麻雀、ポーカーのようにそれだけで楽しいですし、慣れてくれば他のメンバーが何を集めているかのチェック、チェス盤のどの位置にモンスターを配置するかなど、さまざまな思考、技量が問われます。そのあたりの間口の広さと奥の深さが、ハマる人が続出する理由でしょう。

 現状、バトルロイヤルというとミリタリー系シューティングが真っ先に思い浮かびますが、海外では『オートチェス』ライクなモードを実装するゲームも出てきています。今後はカードゲームやボードゲームのような頭脳戦でのバトルロイヤルが注目を集めそうです。

【卯月鮎】
ゲーム雑誌・アニメ雑誌の編集を経て独立。ゲームの紹介やコラム、書評を中心にフリーで活動している。著作には『はじめてのファミコン~なつかしゲーム子ども実験室~』(マイクロマガジン社)がある。ウェブサイト「ディファレンス エンジン」

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