PayPayはできないけれど…「余った残高の現金化」ができるPay

日刊SPA! / 2019年9月2日 8時30分

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 PayPayやLINE Pay等のキャッシュレス決済サービスを利用する上で悩みの種となっているのが、「余った残高を現金に戻せない」ということだ。いくらキャッシュレス決済が便利とはいっても、生活のどこかで現金を使うシーンはまだまだ多い。首都圏ではない地方部では尚更。キャッシュレス決済に対応している店舗とそうでない店舗がモザイクのように混在しているのが現状だ。

 仮に5000円をキャッシュレス決済アプリにチャージしたとしても、それを使い切ることができなければただの数字である。しかし今のところ、アプリにチャージしたお金を自由に出金するという行為は難しいようだ。どうにかならないものか?

◆PayPayの「欠点」、残高が出金できない

 去年から大型キャンペーンを続々と打ち出し、今やその地位を確立させたPayPay。夏祭りの屋台もPayPayを導入するようになった。しかしこのPayPayには、ひとつ大きな「欠点」が存在する。残高の出金ができないということだ。それを目的としたアプリ内の項目自体は、既にある。PayPayのアプリのホーム画面、下に「残高」という項目があるが、まずはそれをタップ。

続いて「銀行口座に出金」をタップしてみよう。

すると、「今後、出金できる新しい電子マネーを提供予定です。」という表示が出てくる。

これはPayPayのサービス開始当初からある表示で、要は今の時点ではPayPayの残高を銀行口座に戻すことはできないというわけだ。

 極めて不便に感じる点だが、PayPayに限らず「キャッシュレス決済サービスからの出金」には規制が存在する。海外のサービスでは尚更厳格で、完全に自由な出入金とユーザー同士の直接送金を認めてしまうと「テロリストがキャッシュレス決済サービスを利用したら」という問題が発生する。テロリストのみならず、マフィアのような反社会的勢力がキャッシュレス決済サービスを使って様々な取引をする可能性もある。それを阻止するためには、既存の金融機関である銀行、そして治安当局との連携が欠かせない。言い換えれば、「残高の出金」はすぐにできるサービスではないということだ。

◆9月末日から新機能が追加、銀行口座への出金が可能に

 しかし、それでも残高出金のためのサービス整備は進められている。PayPayは9月30日以降、各銀行と連携した『PayPayマネー』のサービスを開始する予定だ。これは本人確認を済ませたユーザーのみが利用できるもので、「銀行口座からの残高充当」と「銀行口座への出金」を可能にする。なお、これと同時に電子マネー『Yahoo!マネー』はPayPayと統合される。

 では、このPayPayマネーのサービス開始前からアプリに表示されている残高はどうなるのか。こちらは『PayPayマネーライト』という区分に振り分けられ、送金はできるが銀行口座への出金はできない。

 これから初めてPayPayを使ってみようと思案している人は、とりあえず9月30日まで待つのも選択肢としてアリかもしれない。、PayPayマネーが導入されれば、「使い道のない残高」に悩まされる心配はなくなるはずだ。

◆ATMで現金引き出しができるLINE Pay

 「残高の現金化」という視点から考慮すると、PayPayよりもLINE Payのほうがより高い利便性を誇っている。調子に乗り過ぎてLINE Payに残高を充当し過ぎてしまった時などは、必ず助け船になる機能だ。しかもLINE Payの場合は、セブン銀行ATMと連携して「ATMからの直接現金引き出し」もできる。

 もちろんLINE Payの場合も事前の本人確認が必要で、その手間はかかる。が、それを一度済ませてしまえばLINE Payの使い方の幅が一気に広がるのは間違いない。とりあえずお金をLINE Payの残高にしておき、後日必要に応じてセブンイレブンで現金化するということも可能だ。

 気をつけたいのは、手数料。引き出し1回216円と、割高な設定ではある。しかしこの216円は、24時間いつでも同額だ。そのあたりも考慮して、キャッシュレス決済サービスを賢く使っていこう。<文/澤田真一>

【澤田真一】
ノンフィクション作家、Webライター。1984年10月11日生。東南アジア経済情報、最新テクノロジー、ガジェット関連記事を各メディアで執筆。ブログ『たまには澤田もエンターテイナー』

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