THE ALFEE 高見沢俊彦の華麗なるワイン遍歴「タカミーのブドウ畑」産ワインもプロデュース

日刊SPA! / 2019年12月24日 15時52分

写真

聖アガタ騎士団のナイトに叙勲された際の1枚

―[30代が知らないと恥ずかしい! 今さら聞けないお酒のキホン]―

 2019年3月、THE ALFEE 高見沢俊彦氏が日本人で初めてサンマリノ共和国から聖アガタ騎士団のナイトという勲章を授与されました。音楽家としてデビュー45周年を迎えるTHE ALFEEですが、実は高見沢氏は大のワインラバー。今回の叙勲もワインが深く関係しています。今回、そんな高見沢氏にワインのお話を聞くことができました。

◆ワインとの出会いはバブル時代のボジョレー・ヌーヴォー

 THE ALFEEは1974年から活動しており、1983年に日本武道館公演を行い『メリーアン』が大ヒット。それ以降、毎年クリスマス時期に武道館公演を行ってきました。

 高見沢氏のお酒の嗜好は、シングルモルトのウイスキーやブランデー、はたまた日本酒と多岐に渡っています。しかし、80年代のバブル時代、ボジョレー・ヌーヴォーが全盛期を迎えます。ボジョレー・ヌーヴォーはフランスのブルゴーニュ地方南部にあるボジョレー地区で作られたワインで、11月第3木曜日の午前0時に解禁されるのが特徴。フランスワイン、そして時差の関係でフランスよりも先に解禁される、ということでイベント好きな人たちの間で大ブームが起きました。高見沢氏もこの時期にワインに興味を持ったようです。

「最初は嗜む程度でしたが、そのうちシャンパンにハマって、シャンパン一辺倒の時期もありました。大手メーカーのものよりレコルタン・マニュピュランを探して飲んでましたね。最終的に、シャルドネだけでできているブラン・ド・ブランにたどり着き、兄がドイツにいたもので、ドイツワインにも興味を持ちました。その次にブルゴーニュのピノ・ノワールに猛烈にはまり、その後はボルドー系に行きました」(高見沢、以下同)

 レコルタン・マニュピュランとは、シャンパーニュ地方で、ブドウの自家栽培から醸造、販売までを行う小規模生産者のことです。RMと略されることが多く、様々な個性のシャンパンが作られています。生産量が少ないので、世界中のワインラバーが注目しているワインです。

 ブラン・ド・ブランは白ブドウだけで作られたスパークリングワインのことです。ぶどう品種に決まりはないのですが、ほとんどがシャルドネ100%で作られています。

 ボジョレー・ヌーヴォーから入ったのに、短期間でシャンパーニュからブルゴーニュ、ボルドーとフランスワインを縦断したとのことで、さぞたくさん飲まれたのでしょう。当時は、お酒も大好きで、ボトル1~2本を軽く空けていたそうです。

 THE ALFEEのメンバーとも昔は良く一緒に飲んでいたそうです。とは言え、最近は打ち上げ以外で、一緒にどこかに飲みに行くことはなくなったそう。超絶多忙なので、体調管理にも気を配っているようです。

 THE ALFEEの曲の歌詞にはよくワインが登場します。そこで、ワインと音楽について伺ってみました。

「ワインを飲みながらの音楽鑑賞は、趣味のようなものでした。聴くジャンルも色々で、ハードロックからクラシックまでワインの酔いがサウンドに混ざると何ともいえない幸せな気持ちになりますね。赤ワインは特にバロックミュージックに合うような気がしますが、いずれワインと合うような音楽も作ってみたいですね。ギター演奏だけのワイン協奏曲みたいな」

◆絵でも音楽でもワインでも一流のものを見て感性を養う

「海外に行ってその国の普通のレストランで飲むハウスワインがすごく美味しいと思います。ポルトガルに行ったら『ガタオ』という猫のラベルの微発泡白ワインが、料理に合うんです。長い時間をかけて船で日本に運ばれてきたものより、その土地で飲む方が美味しく感じます。ドイツでもライン川のワイナリーでは樽からワインを飲んだこともありますが、めちゃめちゃ美味しかったです。ヨーロッパ滞在中は、ほぼワインかビールの毎日です」

 もちろん、嗜むのはハウスワインだけではありません。フランスではロッシーニ風のステーキにフランスのDRCクラスの赤ワインを合わせるそうです。フランス料理のロッシーニ風とは、肉の上にフォアグラを載せ、トリュフを削ったもので、組み合わせを見ただけで美味しいことがわかるでしょう。そして、合わせるワインはリシュブールやエシェゾーだとさらっと語ってくれました。

 リシュブールもエシェゾーも、ロマネ・コンティと同様、ヴォーヌ・ロマネという銘醸地にあるグラン・クリュのひとつです。下品な話ですがちょっと一般人ではそうそう手が出ない価格のワインで、さすが王子と羨望に堪えません。

 他にも、カリフォルニアのロマネ・コンティと呼ばれる「カレラ」にはまったり、生まれ年1954年のロマネ・コンティまで飲んだことがあるそうです。すごいワインを多数飲んでいる理由は、あるソムリエのアドバイスによるものでした。

「とにかくお金に余裕があるならワインは一番いいものを飲め、と言われました。無理してでも高いのを飲んで、自分の舌の感覚を養ったら、ランクを落としていけと言われたんです。絵でも音楽でも同じだと思います。一流のものを見ていけば、自分の目とか耳とかが養えますからね。ワインにもそれはあてはまりますよね」

 その後、日本の千駄ヶ谷にあったレストランのソムリエと懇意になり、ワインのことを教えてもらうようになったそうです。そこからは主にイタリアワインを飲むようになったそうです。

 90年代初めからはイタリア・フィレンツェを訪れるようになりました。そのフィレンツェにまつわるストーリーは2018年3月に放送された『アナザースカイ』(日本テレビ系)で披露されました。

◆サンマリノ共和国との出会い、そしてナイトの叙勲

『アナザースカイ』ではイタリアに加えて、サンマリノ共和国にも行っていました。高見沢氏も初めてのサンマリノ共和国です。

「サンマリノ共和国駐日大使のカデロ大使が書いた『だから日本は世界から尊敬される』という本を読んで感銘を受けたところ、その関係者の方が知り合いだったので、紹介していただきました。そこでサンマリノのワインに出会いました。この国は一度も戦争をしたことがなく、そんな国のぶどうで作られた平和のワインに興味を持ったのが最初です。実際飲んでみて、あまりに美味しかったので、知人たちにはかなり紹介しましたね」

 サンマリノ共和国に行ったときは、日本人で初めてサンマリノのテレビに出演したりして、かなりのウエルカム状態だったそうです。その後観光大使のオファーも受け、2019年3月、その任命式をすることになっていたのですが、直前でなんと観光大使ではなく、聖アガタ騎士団のナイトを叙勲するという知らせを受けたとのこと。日本人初となる快挙でもあります。

「授与式の会場を押さえるのが大変でした。テレビや新聞は、THE ALFEEよりも大きく扱いましたからね(笑)」

 サンマリノ共和国には協同組合形式の国営のワイナリーがありますが、そこからなんと「Vigna di Takamiy(タカミーのブドウ畑)」を贈られています。2019年8月には、この畑で収穫されたシャルドネ100%の微発泡白ワインが、「白騎士」というネーミングで発売されました。現在は、第2弾の「紅騎士」というサンマリノのサンジョヴェーゼから作られた赤ワインの予約販売がスタートしています。

 高見沢氏は作家活動も行っています。2018年には初の小説『音叉』を刊行し、たちまち重版しました。現在も第2弾の小説『秘める恋、守る愛』を連載中です。小説とワインが絡むことはあるのでしょうか。

「次はワインをモチーフにした小説を書いてみようかなと考えています。小説家と言っても、まだ1冊しか出していないので、まだまだこれからです。音楽や詩を書くときは飲まないのですが、小説を書くときは時々赤ワインを飲んでいます。かなりリラックスしますからね」

 ぜひ、ワインが登場する小説も読んでみたいところです。

 最後に、今後について伺いました。

「やはり、サンマリノワインを日本に浸透させたいですね。いろいろなワインを飲んできましたけど、サンマリノワインのクオリティは高いと思います。かなり丁寧に作られていて、他のイタリアワインとも違います。赤ワインなら、コクがあって、スパイシーなのに果実味も深みもあります。リーズナブルなので、デイリーワインとしてもいけます。ぜひ、皆さんに飲んでいただきたいですね」

 高見沢氏のワインに対する愛情は並々ならぬものと感じました。フランスから始まり、カリフォルニアを経て、イタリア、そしてサンマリノ共和国にたどり着いたその旅路は、まだまだ続きそうです。

【柳谷智宣】
お酒を毎晩飲むため、20年前にIT・ビジネスライターとしてデビュー。酒好きが高じて、2011年に原価BARをオープン。2年前に海底熟成ウイスキーを扱う「トゥールビヨン」を立ち上げ、現在販売中

―[30代が知らないと恥ずかしい! 今さら聞けないお酒のキホン]―

この記事に関連するニュース

トピックスRSS

ランキング