健康診断で起きた悲劇。医師の言葉を鵜呑みにして手術したら…

日刊SPA! / 2020年3月26日 8時50分

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医師から「たった1か所少し切るだけの手術」を受けるはずだった手には、今でも消えない大きな傷痕が残っている

 健康診断を会社に義務づけられ、人間ドックも定期的に受けろと言われ、保険会社のCMに不安をかきたてられ。人生100年、長生きしたいならまず検査と、何かとプレッシャーがかかる現代社会。しかし、その検査は本当に必要なのか? 健康診断で実際に起きた悲劇を取材した。

◆問診での軽い相談から簡単な手術に踏み切るも

「問診でついでに聞いてみただけだったのに」とうまく動かせなくなった指を悔やむのは、伊藤直樹さん(仮名・48歳)。伊藤さんは、2年前に自宅最寄りの総合病院で会社指定の健康診断を受け、少し前から痛みのあった指について、問診中に軽い気持ちで聞いたという。

「痛みはわざわざ病院に行くほどではなく、診断は想像通りばね指でした。よくある症状で、手術するにしても指の付け根を少し切るだけ。手術は20分ほどで終わると言われました」

 その後、同じ病院の外科を受診。しかし、20分で終わるはずだった手術は4時間もかかり、当初の説明よりも大きくメスを入れられてしまう。

「部分麻酔なので医師の会話が聞こえてきて、手術中に『あれ?』と言ったんです。術後に指の付け根だけのはずが、第1、第2関節まで切られたことを知りました」

 手術直後は指が動いたこともあり、伊藤さんはそのまま帰宅。1週間後の抜糸までは順調だったものの、指は徐々に動かなくなっていく。

「実は術後のリハビリがとても大切なものだったようで……。しかし、抜糸後のリハビリは自宅でやってくれと医師から言われ、通院も勧められませんでした」

 再び病院を訪れた時には、第2関節が90度しか曲がらない状態に。その指を見た医師から「もうこの指で過ごすしかない。これ以上改善はしない」と匙を投げられてしまう。その後、自分で探した指の専門医で80万円もかかる大手術を行うハメに。さらに、専門医から、衝撃の事実を知らされる。

「指に必要な腱鞘がなくなっていると。1回目の手術で全摘されていた事実を隠されていたんです」

 当然1度目の手術の内容に納得できない伊藤さんは、現在も病院の弁護士と話し合いの最中。

「健康診断の問診医師の言葉を鵜呑みにしてしまったがために……」

 一生の障害に繋がった不要な一言を今も後悔し続けている。

「唯一の救いは右利きだったこと。左利きだったら箸を持つことさえできなくなっていたでしょう」

 医師から「たった1か所少し切るだけの手術」を受けるはずだった手には、今でも消えない大きな傷痕が残っている。

<取材・文/週刊SPA!編集部>

―[健康診断の真実]―

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