7月発売『ペーパーマリオ』は『あつ森』に続く大ヒットなるか?

日刊SPA! / 2020年6月24日 8時50分

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紙でできた世界はアーティスティック

◆昨年10月発売の『ルイージマンション3』も隠れた大ヒット

 コロナ禍で苦しむ業種が多いなか、ゲーム業界は巣ごもり需要の高まりを受けて堅調です。特に任天堂の好調ぶりは顕著で、2020年3月期決算では、総売上高1兆3085億円(前期比9.0%増)、営業利益3523億円(前期比41.1%増)と昨年を上回る数字を叩き出しています。Nintendo Switchも昨年度は2103万台(前期比24.0%増)を売り上げ、累計では5577万台となりました。

 もちろんソフトも絶好調! たとえば3月20日に発売された『あつまれ どうぶつの森』は、3月末までの集計11日間にもかかわらず、全世界1177万本と驚異のヒット。その後も数字を伸ばし、発売6週で1341万本となっています。『どうぶつの森』というと、『マリオ』や『ゼルダ』シリーズと比べるとややマイナーな存在でしたが、最新作のヒットですっかり世界的な看板タイトルとなりました。

 また同じように、昨年10月発売の『ルイージマンション』の3作目『ルイージマンション3』は、国内83万本に留まっているものの、世界的には633万本と前作『2』を超えるヒット。特に海外での販売比率が高まり、世界で羽ばたくタイトルとなりました。

 この流れに続けとばかりに、大きな飛躍が期待されているのが、7月17日に発売が予定されているアクションアドベンチャー『ペーパーマリオ オリガミキング』です。

◆20代~30代前半は夢中になって遊んだペーパーマリオ

『ペーパーマリオ』シリーズはもともと2000年にニンテンドー64向けに発売されたRPG『マリオストーリー』がルーツとなっています。マリオを筆頭におなじみのキャラがペラペラの平べったい姿で登場し、見た目にも愉快なタイトルでした。この英語名が『Paper Mario』。

 その後、アクション的な仕掛けやストーリーにも二次元の紙の面白さを活かしたゲームキューブ向け『ペーパーマリオRPG』(2004年)が登場し、ここからシリーズとして一本立ちしました。続くWiiの『スーパーペーパーマリオ』(2007年)はジャンルをアクションアドベンチャーに変え、全世界228万本を超えるスマッシュヒットを記録。3Dの画面と2Dの画面を切り替えて仕掛けを解くスタイルは、テレビゲームの表現を逆手に取った新鮮なものでした。

 ただ、続いた3DS『ペーパーマリオ スーパーシール』、Wii U『ペーパーマリオ カラースプラッシュ』は、評判も売上もやや伸び悩んでいます。そうした頭打ちの状況をNintendo Switchの追い風を受けて打ち破れるかが、今回の『ペーパーマリオ オリガミキング』の注目点です。

◆『オリガミキング』はヨーロッパで人気が出る?

『ペーパーマリオ オリガミキング』は、これまでの「紙」に加え、タイトル通り「折り紙」がフィーチャーされています。

 マリオの前に突然現れたオリガミ王国のオリー王。ピーチ城を紙テープで覆い、オリガミ化したピーチ姫ごと運び去ってしまいました。マリオはオリー王の妹「オリビア」と共に世界を駆け巡り、時にはペラペラのクッパ軍団とも協力して、オリー王の野望を阻止すべく戦います……。

 紙でできた薄っぺらのマリオ、中途半端に折られてしまったクッパ大王など、マリオワールドの住民たちがにぎやかに活躍するアクション要素あるアドベンチャー。なんといっても見どころは、すべて紙で作られたようなワクワクする仕掛けだらけのフィールドです。

 デジタルなゲームとは思えない、手作り感あるアーティスティックな世界。ぬくもりが伝わってくるグラフィックに引き込まれます。

 今回は伸び縮みする「カミの手」を手に入れたマリオが、つかんだり叩いたりして仕掛けを解くのが新要素。Joy-Conを上下左右に傾け、長い手を伸ばしていきます。バトルもマリオを取り囲む敵の足場を回して一列にそろえ、一気に倒す「パズル×アクション」の新システムとなっています。

 折り紙は海外でも人気ある日本伝統の遊び。登場する折り紙のピーチ姫やクリボーなどは見た目もかわいく、実際に折ってみたくなります。また、ペーパークラフトもヨーロッパでは人気があり、手に汗握る壮大なストーリーとあいまって、世界的に大ヒットするのではないかという予測も聞かれます。果たして『ペーパーマリオ』シリーズは、『どうぶつの森』に続いて任天堂の新たな看板タイトルとなれるのか? 楽しみに待ちたいところです。

〈文/卯月鮎 画像/任天堂HPより引用〉

【卯月鮎】
ゲーム雑誌・アニメ雑誌の編集を経て独立。ゲームの紹介やコラム、書評を中心にフリーで活動している。著作には『はじめてのファミコン~なつかしゲーム子ども実験室~』(マイクロマガジン社)がある。ウェブサイト「ディファレンス エンジン」

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