親との死別で婚活を決意した64歳男性。理想は20歳くらいの女性…ってマジ?

日刊SPA! / 2020年8月28日 15時53分

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 ある日、筆者のSNSにこんなDMが届いた。

「助けてください。今年で64歳になりますが、彼女がいたことがありません。結婚がしたいんです。どうしたらいいでしょうか」

 見ず知らずの人間のSNSにこんなDMを送ってしまうほど、恋愛に困窮している男性。その人生が気になり、今回取材を行ってみることにした。

◆マッチングアプリで婚活する60代素人童貞

 浅田正雄さん(仮名・64歳)は、福岡県で医療事務として働いている独身男性だ。SNSのページを覗くと、TikTokで流行しているアニメ顔フィルターの写真をアイコンにしている。年の割に若い流行にも目を向けているようだ。

「生まれてこのかた、ずっと実家住まいです。一人っ子で兄弟もおらず、数年前に両親を亡くしてからは一人で実家に住んでいます。理系四年制大学を卒業して、ずっと医療事務として働いています。しかし、親の介護などもあり何度か休職ややむを得ない退職を経験しており、現在は手取り19万円ほどの給料。一度も辞めずに働いていれば、管理職などに昇進する未来もあったのかもしれませんが、そうもいかず、うだつのあがらないままこの年齢になってしまいました」

 64年間生きた中で、恋人ができたことはとうとう一度もなかったという。しかし、今もまだ見ぬ“彼女”に恋い焦がれ、マッチングアプリを使って婚活を行っている。

「幸い家賃は実家のためかかっておらず、車のローンなども親がいるうちに払い終えています。しかし貯金らしい貯金がしっかりとあるわけでもないのが一番の恐怖です。両親共に90近くまで生き、介護も経験したからこそ、その大変さは分かっています。しかし、子どもはおろか恋人すらいない私は、自分が介護老人になった時どうしたらいいのでしょうか。

 そう考えると怖くてたまらないので、現在は4種類ほどマッチングアプリを使って婚活をしています。今はこういうサービスがあるので、本当に助かります。10年前までは、彼女が欲しくても本当に出会い方が分からなかったから」

◆20歳くらいの若くて健康な女性がいい

 浅田さんは若い頃から引っ込み思案で、女性との出会いは人生の中でもほとんどなかったという。ずっと実家で過ごしていたこともあり、60代になるまでは恋愛も結婚も諦めていたそうだ。

「職場と実家を往復するだけの毎日です。職場には出会いはないし、学生時代の友人といった存在もおらず、家族以外の親しい人がほとんどいない人生でした。趣味といえば映画くらいで、ここ数年になってやっと、SNSを始めてアイドルにハマり始めました。

 結婚を本気で意識し始めたのは両親と死別してから。一人での生活は、本当に怖い。両親がそうだったように、自分もいつ病院通いになるか分かりません。そう思いマッチングアプリを始めましたが、今まで一人も実際にデートしてくれた女性はいません。僕も男なので、できれば20歳くらいの若くて健康な女性がいいなと思っていたのですが、マッチングすることすらできないので、最近では40代の女性でもいいや、と思って活動しているのですが、ほとんどやり取りできたことがありません」

 中高年の婚活で引っかかりがちなことにしっかり引っかかってしまっている。20代はおろか、40代の女性ですら、64歳の浅田さんとは20歳以上の年齢さがあるのだ。マッチングアプリより、シニア婚活サービスを利用した方が打率が高いように思うが……。

「結婚相談所は料金が高額で利用できません。シニア婚活はテレビで特集を見たことがあるけど、出会えるのは60代以上のおばあちゃんばかり。僕は自分の老後が怖くて、介護をしてくれる人と結婚したいのに、自分と同じような介護老人予備軍と結婚しても意味がないんです。もっと若くて健康な女性がいい」

 取材の際にも福岡での対面の取材を強く希望しており、若い女性にとてつもなく餓えていることは実感できた。申し訳なさを感じながら、コロナを理由にリモートでの取材を押し切った。

「お金に余裕がある時は、デリヘルを利用することもある。若くてかわいい女の子が来てくれるから。いろんな子にプロポーズしたことがあるけど、みんな僕がプロポーズすると、僕をNGにしちゃうんです。それが原因で出禁になってしまったお店もある。なぜ、女性が自分を相手にしてくれないのか分からない。もし誰かが僕とデートしてくれるなら、水族館に連れて行ってあげたい。夕飯にはおすすめのうどんを奢ってあげたい」

 来年、定年退職の年齢を迎える浅田さん。65歳より先の未来をどう考えているのだろうか。

「今の仕事を退職になってしまったら、自由に使えるお金はもっと少なくなってしまう。だから、なんとか今年のうちに結婚したかったのに。コロナが蔓延したから、誰もデートをしていないんだと思います。職なしになった僕は結婚できないと思う。そんな未来のことなんて、考えたくない。このままずっと一人のままいるなら、死んでしまいたい」

 寂しすぎる老人の独身生活。SNSでは毎日様々なアイドルやセクシー女優たちにリプライを送って、孤独さを紛らわせているという。リプライは返ってこないことがほとんどだという。

 長い人生、今はいいかと思っていても、いつか浅田さんのように――結婚や恋愛が、急に恋しくなることもあるのかもしれない。

【ミクニシオリ】
1992年生まれの女子フリーライター。週刊誌を中心にアングラな性情報、最新出会い事情など寄稿。逆ナンや港区合コンなどの現場にも乗り込むポテンシャリスト。自身のtwitterやWEBラジオ「airuca」でフォロワーの恋愛相談にも回答。カルチャーにも素養がある生粋のサブカル女子。

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