クルマに大事なのは価格?デザイン?性能? マツダCX-30に乗って考えてみた

日刊SPA! / 2020年9月27日 8時51分

写真

MAZDA LOVE

―[道路交通ジャーナリスト清水草一]―

 写真は、マツダCX-30取材中、不覚にも警察に捕まってしまった!というわけではありません。スピードを出しすぎないようにと設置された“警察官を模したカカシ”を見かけて、思わず停車した1枚です。非常によくできたカカシでした。内容と関係なくてスイマセン。本編は、昔のマツダと今のマツダについて、消費者代表カーマニア3人の討論であります。

永福ランプ(清水草一)=文 Text by Shimizu Souichi
池之平昌信(流し撮り職人)=写真 Photographs by Ikenohira Masanobu

◆価格で勝負から、高くてもデザインで勝負のマツダの心意気は伝わるか?

 カーマニアにとってマツダは、常に称賛の対象だった。規模は小さくても、ひたすらいいクルマを作ろうと奮闘する姿に、クルマ好きはこぞって目頭を熱くした。

 しかし今、そういう“マツダ熱”が、急速に冷めている。きっかけは、マツダが満を持してリリースした新世代ガソリンエンジン「スカイアクティブX」が、性能的にやや期待外れだったうえに、フツーのガソリンモデルより約70万円も高かったから。「マツダは安くていいクルマを作る会社から、殿様商売の高級ブランドになろうとしている!」という反発が起きているのだ。

永福:確かにマツダの良さって、「値段のわりにメチャメチャいいクルマ作ってる」っていうのがあったよね。

担当K:でも今はぜんぜん安くないし、新車の値引きも渋いでしょ?

◆やっぱしマツダはロータリーでしょ!

職人:ロータリーエンジンを積んでるなら、値引きが渋くても許しますけど……。

担当K:そうですよ! ロータリーなら値引きゼロでも喜んで買います! やっぱりロータリーこそマツダの魂ですから!

永福:また話をそこへ持っていく……。ロータリーの復活はないよ! 復活しても、発電機を回す動力源としてでしょ?

担当K:そんなのロータリーの意味がありません! RX-8を復活させてくれたら、絶対買います!

永福:キミらの購入予算は50万円が上限だろ! それよりマツダ最大の傑作は最後のプレマシーだよ!

職人:2年前に消滅した、あの地味なミニバンがですか?

永福:そう。あんな地味なミニバンなのに、足回りがすさまじくよくて、路面を掴んで離さなかった。あれこそカーマニアを唸らせるマツダらしい最高傑作だった……。

担当K:そんな地味なこと言っても、読者にはチンプンカンプンですよ!

永福:問題は今のマツダ車は、あのプレマシーの乗り味を超えてないことだ。このCX-30も含めて。

職人:CX-30の足回りは悪くないと思いますけど……。

永福:悪くない。マツダ3よりはずっとしなやかだ。でもプレマシーにはかなわない!

担当K:読者はプレマシーそのものを知りません!

◆デザイン優先のCX-30。その評価は…

職人:僕は仕事柄、CX-30のラゲッジが狭いのが残念だったなあ。デザインを優先しすぎて、そのシワ寄せがきてますよね。

永福:いや、それはいいんだよ! ラゲッジが広いクルマなんてゴマンとある。でも、マツダはデザインで勝負する! ラゲッジは狭くていい! それより美しさを!っていう割り切りなんだ。これは男だよ!

担当K:僕はCX-5のデザインのほうが好きだなあ……。

永福:CX-5もいいよね。でもCX-30のデザインもすごい。このサイドパネルのうねりは芸術だ。とにかくマツダはデザインに命を賭けてる! その意気やよし!

担当K:で、スカイアクティブXの評価はどうですか?

永福:何度乗っても、これで約70万円高は期待はずれだね……。

担当K:今回初めてフツーの2リッターガソリン車に乗りましたが、思いのほかよかったですね。

永福:そう! スカイアクティブXより約70万円、ディーゼルより約30万円安いってのは好感持てるね!

担当K:僕が乗った感じ、パワーもさほど変わらないように感じました。

職人:回せば違いますけど……。

◆CX-30買うなら安くてカッコいいフツーのガソリン車だ!

永福:フツーのガソリン車は、スカイアクティブXに比べてトルクも燃費も2割ダウンだけど、70万円安くてこれだけ気持ちよく走ってくれて、これだけカッコ良ければお買い得感がある。こういうのがマツダの良さなんだよ!

職人:結局、我々庶民はなんだかんだ言って、クルマはお買い得感が一番大事なんですね……。

担当K:だから50万円以下の中古車ばっかり買っちゃうんです。

永福:新車が売れなきゃ中古車もないだろ!

【結論!】
話は変わるが、ロータリーエンジンを積んだ絶版スポーツカーRX-7の中古車が高騰中で、1000万円に迫るタマも出ている。なのでRX-8も、ビカもんを今のうちに買っておけば、将来高く売れるかもしれん……。

【清水草一】
1962年東京生まれ。慶大法卒。編集者を経てフリーライター。『そのフェラーリください!!』をはじめとするお笑いフェラーリ文学のほか、『首都高速の謎』『高速道路の謎』などの著作で道路交通ジャーナリストとしても活動中。清水草一.com

―[道路交通ジャーナリスト清水草一]―

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