薄毛治療のクリニックの料金と信頼度は?ボラれない選び方

日刊SPA! / 2020年10月2日 15時50分

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頭皮・毛根の再生を促すハーグ療法

 男性は30代を越えたころから、薄毛の不安におののく人が少なくないだろう。
 はなふさ皮膚科理事長の花房火月(はなふさ・ひづき)医師は、「30~40代男性が抱える薄毛の悩みの9割は、男性型脱毛症(以下、AGA)と言っても過言ではありません」(花房医師、以下同)という。

 そして、薄毛の兆候がみえる、あるいは薄毛が進行していると自覚した場合は、「民間療法に頼らず、クリニックの門を叩いてください」とのこと。

◆薄毛治療のAGAクリニックを選ぶ2つの観点

 しかし、クリニックにより価格には大きなバラつきがあるのが現実。どこを選べばいいのかわからないし、高額な商品の購入を勧められたらどうしようという不安もある。適正価格を提示する、良心的なクリニックの基準を知りたい。 

 花房医師によると、2つの観点から選べばいいという。

①日本皮膚科学会専門医、もしくは日本形成外科医学会専門医の資格を取得している。

「このいずれかの資格を持っていれば、皮膚科や形成外科の分野で、ドクターがAGA専門分野のトレーニングを受けている証拠です。私は管理者という立場なので所持していませんが、当クリニックにも在籍していて治療にあたっています。ホームページで経歴をチェックしてみてください」

②安価すぎるところも高価すぎるところも信用しないほうがいい。つけ薬と飲み薬のコンビネーションで月額1~3万円のレンジで選ぶ。

◆AGA治療の費用は月1万~3万円が適正

「先に、現在AGA治療に有効とされている方法は以下だとお話ししました。

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・つけ薬:外用薬(1種類)…ミノキシジル外用薬
・飲み薬:内服薬(2種類)…フィナステリド内服薬(プロペシア)とデュタステリド内服薬(ザガーロ)
・メソセラピー(1種類)…HARG療法(ハーグ療法)=脂肪幹細胞から抽出したタンパク質を冷凍乾燥させたパウダー(AAPEパウダー)を溶解し、頭皮に注入する
・植毛術(2種類)…自毛植毛と人工毛植毛
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 そして、ハーグ療法と植毛術は高価なので、最初はつけ薬と飲み薬のコンビネーション治療法をオススメしました。この2種類をミックスした月額の適正価格は、1万~3万円ほどが妥当なラインです。
『月額3000円でAGAの治療ができる』と謳(うた)っている広告を見かけたことがありますが、月額1万円を切る治療価格はありえません。つけ薬と飲み薬を正規のルートで購入すると、1品5000円以上はかかるからです」

「安いからと広告に釣られて来院したら、クリニックが開発したシャンプーか、100万円単位の高額な治療コースを勧められるのがオチでしょう。私は薄毛経験者で『ハゲから(金銭を)むしり取る治療はけしからん!』という主義なので、もし勧誘されたらキッパリと断っていただきたいです。
 商品やサービスには適正価格があるので、月額が高額すぎる治療にも疑問を持っています。ボラれている可能性大です」

◆根拠のない怪しい薄毛治療法も

 さらに花房医師は、「エビデンス(科学的根拠)のない治療法には手を出してはいけません」と、警鐘を鳴らす。

「AGAを改善させられると効果が実証されたものは、上記のみです。皮膚科医の立場からすると、エビデンスのない治療法は、ほとんど効果が得られないと考えています。エビデンスのない治療を施す医師ほど、たとえ毛が減っていたとしても『現状維持されていますね』というケースがあるので注意です」
 ではなぜ、怪しい薄毛治療法が蔓延しているのか。

「薄毛で悩んでいる男性は世界中に数多いて、薄毛のマーケットはとてつもなく大きい。だからもし本当に効果があれば、医療における治療法や治療薬などの効果を判断する方法のひとつである、『ランダム化比較実験』をクリアして、その効果を証明しようとするはずです。そのエビデンスがあれば、世界中に販売ができ、莫大な富を築けるからです。

 つまり、効果があるのにエビデンスをとらない理由は見つからないということ。『エビデンスがない=効かない=怪しい』と解釈してください」

<取材・文/内埜さくら>

【花房火月】
(はなふさ・ひづき)はなふさ皮膚科院長。2006年東京大学医学部医学科卒業後、がん研有明病院や東京大学医学部附属病院などでの研修を経て、東京大学医学部附属病院皮膚科・皮膚光線レーザー科・助教。2011年、三鷹はなふさ皮膚科を開設の後、東京・埼玉で7院を開院。難治性の皮膚疾患をはじめ、薄毛、シミ・シワなどの美容皮膚科にも取り組む。著書に『ぜんぶ毛包のせい。』など

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