コツコツ貯めた貯金1000万円をどう増やす?コロナ下の資産運用

日刊SPA! / 2020年10月2日 8時52分

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同僚が資産運用を始めたので、自分もやらないとマズい

 老後資金問題にコロナ禍による不況が重なり、我々のお金に関する不安は増すばかりだ。しかし、こんな時代だからこそ少しずつでも資産を増やし、漠然とした将来不安に向き合わないといけない。ウィズコロナ時代でも“手堅く”資産を増やす方法を、「お金のプロ」たちが徹底解説する!

◆「このままでは老後が危ない」貯金をどの資産に移すべきか?

 新型コロナの流行を契機に、意外にも投資熱が高まっている。ネット証券では日本株の売買代金が急増し、FPや投資アドバイザーの元には資産運用の相談がこれまで以上に舞い込むようになったという。

「金融資産は銀行預金だけ。家のローンや子供の学費を考えると、このままでは老後資金が足りない」

「コロナで給料が減ったうえに同僚が資産運用をしだした。自分もこのままじゃいけないと思って」

 FPの事務所ではそんな声が連日飛び交っているというのだ。

「それだけ今回のコロナ禍で“お金への意識”が変わった人が多いのでしょう。少額の積み立てでも今からやるのとやらないのとでは、大きな差が出る。将来的な収入減に備えて貯金するのは大事ですが、過剰に現金ばかりを持っていては、逆にリスクも高くなります」

 そう話すのは、家計再生コンサルタントの横山光昭氏だ。投資熱が高まる一方で、日銀によれば6月の全国の銀行預金平均残高は前年同月比8%増の786兆1263億円になった。伸び率、残高ともに過去最高で、特別定額給付金が預金に流れた影響が大きいという。いまだに「生活防衛=貯金」というマインドが根強い証拠だ。

「リストラなどいざというときのために半年~1年分の現金を持つことは必要です。ただ、収入減が予想されるならその分を運用で増やす必要がある。余剰資金は投資に回したほうが賢明でしょう」

◆コツコツ貯めた貯金1000万円を運用したい

 では、40歳という年齢を考えたときに、どのような投資戦略が必要なのか。ケース①(は実際に横山氏が顧客にアドバイスした運用例だ。「コツコツ貯めた貯金1000万円を運用したい」という38歳の独身男性に対して、3つの資産に分散させる提案をしている。

▼Case01 38歳・独身・賃貸

年収400万円/総資産1000万円(全部銀行預金)
→銀行預金350万円+先進国株60%、日本株30%、新興国株10%

・投資対象
日本株→eMAXIS Slim、国内株式(TOPIX)
先進国株→eMAXIS Slim、先進国株式インデックス
新興国株→eMAXIS Slim、新興国株式インデックス

 貯金は年間生活費の350万円でも十分。毎月の積み立てで、年利5%を目指す。

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「この方は年間生活費が350万円ほどだったので、預金は1年分あればいいと思います。『日本株:先進国株:新興国株=3:6:1』の資産配分を目指して、月3万~5万円をインデックスファンドで積み立てるプランを提案しました。ある程度まとまった資産を移したいなら相場次第でETFを買う手もあります。どちらにせよ『長期運用・分散投資』が基本です。節税効果の高いつみたてNISAやiDecoも併用すべきでしょう」

●横山氏のアドバイス
 一気に資産を移すのではなく、月3万~5万円ほどをインデックスファンドで積み立てて、いずれは資産配分を目指します。預金は1年分の生活費をメドにして、収入が増えれば積立額を増やすのもアリだと思います。

◆子供がまだ小学生、家のローンも残っている

 また、元プライベートバンカーで資産運用アドバイザーとして活動する世古口俊介氏は、さらに資産を分散させるプランを提案する。ケース②は47歳男性(既婚・子供2人)へのアドバイスだ。

▼Case02 47歳・既婚・持ち家

年収800万円/総資産2500万円/銀行預金1000万円/持ち家1500万円(+ローン残債1500万円)
●金融資産1000万円→銀行預金400万円/先進国株200万円/先進国債券200万円/日本株100万円/新興国株100万円/可能ならば、不動産投資も!

・投資対象
日本株→eMAXIS Slim、国内株式(TOPIX)
先進国株→eMAXIS Slim、先進国株式インデックス
新興国株→eMAXIS Slim、新興国株式インデックス
先進国債券→eMAXIS Slim、先進国債券インデックス

 預金1000万円を、4つの投資対象に。可能ならローンを組んで、不動産投資も。

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「この男性は『子供がまだ小学生で、家のローンも残っている。定年までに老後資金を貯める期間が短いため今から投資すべきか悩んでいる』という方でした。全資産が銀行預金だったので、400万円を預金に残して残り600万円はインデックスファンドを中心に日本株、先進国株、新興国株、先進国債券に分散投資。60歳を超えたら債券比率を増やしてリスクを減らすプランを立てています」

 さらに、現物不動産をポートフォリオに組み込むのも手だという。

「金融資産(株など)と実物資産(不動産)は性質が異なるので、できれば両方持つほうが、本当の意味でのリスク分散になるんです。空室や家賃下落リスクが少ない物件を選べば手堅い投資先になります。オススメは都内の単身向けの区分マンションで、2000万円前後の物件をフルローンで買い、利回り5%ほどを目指します」

●世古口氏のアドバイス

 預金から600万円は一度にインデックスファンドに投資。その後は日本株、先進国株、新興国株に月1万円ずつの積み立てをして、可能ならば株でのキャピタルゲインに加えて不動産によるインカムゲインも目指しましょう。

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 両氏が強調するのは、長期目線で着実に運用するマインドだ。

「私はFPとしてリーマン・ショック直後は自信を持って『投資しなさい』とは言えませんでした。しかし、長期投資なら結果的にプラスになり、そのときに買った人は大きな利益を出しています。だから『コロナ禍の今こそ投資を始めたほうがいい』と、自信を持って言えますね」(横山氏)

 ピンチこそチャンスなのだ。

【横山光昭氏】
家計再生コンサルタント。マイエフピー代表取締役社長。これまでの相談件数は2.3万件超。『はじめての人のための3000円投資生活』(アスコム)など投資関連の著書多数

【世古口俊介氏】
元スイス系プライベートバンカー。ウェルス・パートナー代表取締役。500人以上の富裕層に資産アドバイスを行う。著書に『しっかり1億円貯める月1万円投資術』(あさ出版)など

<取材・文/週刊SPA!編集部 イラスト/bambeam>

―[40歳の(新)投資戦略]―

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