夫から「9kg痩せないと離婚」を突きつけられた妻が離婚を決意するまで

日刊SPA! / 2020年10月4日 15時53分

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 夫婦生活を経て「離婚」の道を選ぶ男女がいる。それは日々の積み重ね。日常の何気ない一言が原因の場合も少なくない。

 増田優子さん(35歳・仮名)は、旦那の“ある一言”がきっかけで離婚に至ったという。

◆離婚を決意した旦那の一言

「お前、地球上の生物の中でいちばん醜い体型だね」

 夫から言われたこの一言がきっかけで離婚したと話してくれた増田さん。

 女性として、体型にかんしては悩みが尽きないものだ。ほんの少しの増減に一喜一憂してしまうところがある。

 確かに彼女は細身ではないかもしれないが、男ウケしそうな体型。肌も綺麗で清潔感もある。彼女に“醜い”という表現はあてはまらないように思うが――。

「痩せてはいないけど、ものすごく太っているわけではないですよね(笑)。今、157cmで55kgとかかな? 大体のブランドのMサイズは着れます」

 一体、どんな理由から「お前、地球上の生物の中でいちばん醜い体型だね」という発言が飛び出したのだろうか。

「元旦那がデブが嫌いだったんです。元カノはみんな40kg台で、よく『女で50kg超えてる人初めて見た』と言ってましたから。じゃあ、なんで私と結婚したんだよって話なんですけど。私の体型以外は好きで、居心地が良かったみたいで……。“いつか自分の理想通り痩せるだろう”と期待していたみたいです」

◆「48kgにならないと離婚」と怒鳴られ…

「離婚前にも1度、私の体重のことで大喧嘩したんです。ジムやエステも長続きしなくて、『痩せたい』と言いつつ、お酒を飲んだり、食事制限もしないでいたりしたら『もうまじでお前無理。再来月までに9kg痩せなかったら別れる』って言い出したんです」

 その当時、増田さんは57kg。仕事関係の会食をこなしつつ、2か月で9kg落とすのはかなり難しいだろう。

「元旦那の『本気になれば絶対痩せられる』っていうのはわかるんですが、会食の時にあからさまに食べない・飲まないっていうのは相手に失礼なんじゃないかって。年配の方だと気にする方もいる。まだこの時は元旦那のことが好きだったので、表向きはダイエットを頑張ってる感じを出してました」

 とはいえ、休みの日は積極的にジムやエステに通った。プライベートの誘いは極力断り、努力を続けていたという。

「でも、痩せなかったですね。2kg落ちたか落ちないか。私としてはこんなにしんどくてこれしか痩せないなら前のほうが幸福感は高かったんです」

 日常的に容姿のことを旦那に突っ込まれていた彼女は、完全に自分に自信を失っていたという。

◆それでも離婚に踏み切れなかったのは年齢

 増田さんが離婚を考えたのは1回や2回ではない。「何十回別れようと思ったかわかりません」と苦笑する。だが、なかなか実行できなかった理由は「年齢」だ。

「35歳で、いま旦那と別れても再婚はおろか、恋人なんて出来ないんじゃないのかなって。なんだかんだそれで踏みとどまっていました。もう自分に女としての価値を見いだしてくれる人が現れない気がして。本当にデブでブスで無能な人間だと思い込んでいたんで」

 そんな時、会社の後輩にある一言に救われたという。

「お世辞だとは思うんですが、『増田さん、他社の人に“可愛らしい”って人気ありますよね! 何人か独身なら狙ってたのにって言ってましたよ』って。それで、私なんかを評価してくれる人がいたんだと、本当に驚いたと同時に嬉しくて。少しだけ自信を取り戻しました」

◆自分の人生が可哀想に思えた

 ある朝、着替えている最中に「お前、地球上の生物の中でいちばん醜い体型だね」と言われ、目が覚めたという。

「そんな酷いセリフを吐きながら楽しそうに笑っている元旦那を見て、もう繋がってた糸が急に切れたというか……。『あぁ、もうこの人はいらないや』って思いました。このまま一生侮辱されつづける人生だと思ったら、自分が可哀想になっちゃって。『もう別れよ』って」

 元旦那は「急にどうした?」と彼女の離婚の意志を冗談だと受け止め、その場では話し合いにならなかったという。

「全く話になりませんでした。その後、何度も『今後の人生、あなたといるのは絶対ムリ』とはっきり伝えたら、彼はプライドが高いのですんなり別れられました。子供もいなかったし、結構スムーズでした」

 今では、久々の独身生活を満喫しているという。

「ちょっと洗脳されてたのかもしれません。高圧的にずっと、『デブ!』『ブス!』って言われ続けてたから、『私は本当にしょうもない見た目なんだな』って。彼と一緒の時は、“どうせブスだから”って、メイクや髪型はずっとワンパターンだったし、“どうせデブだから”って、洋服は毎日ほとんど真っ黒でした。別れてからは、髪型も色々チャレンジしたり、ピンクとか黄色とか、暖色系の服も着れるようになった。周りにも『すごい明るくなった』って言われますね。本当に暴言野郎と別れて良かったです」

 離婚と聞けば、マイナスなイメージを浮かべてしまうが、人生が良い方向に向かうこともあるのだ。

 近年、“モラルハラスメント(略してモラハラ)”というワードをよく耳にする。言葉や態度による精神的な暴力のことだ。あなたの何気ない一言が、妻や彼女を傷つけていないだろうか。<取材・文/吉沢さりぃ>

【吉沢さりぃ】
ライター兼底辺グラドルの二足のわらじ。近著に『最底辺グラドルの胸のうち』(イースト・プレス)がある。趣味は飲酒、箱根駅伝、少女漫画。Twitter:@sally_y0720

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