“マスクメガネ”は曇りやすい…対策法はあるの? 各メーカーに聞いた

日刊SPA! / 2021年1月28日 15時54分

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 ここのところ、「鼻出しマスク」の問題が顕現化している。しかし、メガネユーザーにとって鼻を覆うとメガネが曇るという困りごとがあるのも事実。対策はないのか? 各メーカーに聞いてみた。

◆“マスクメガネ”は冬場に曇りやすい

 今月16日の大学入学共通テストで、再三の注意にもかかわらず、マスクで鼻を覆わずに受験していた受験生(49)が不正行為とみなされ失格となり、その後会場のトイレに閉じこもって出てこなかったとして逮捕された(19日に釈放)。受験生は注意に応じなかった理由について「マスクで鼻まで覆うと、メガネが曇って問題文が読めなかったから」などと話している。

 トイレに閉じこもってしまうのはどうかと思うが、確かに、メガネをかけている人にとって、マスクによってメガネが曇るのは生活に大きな支障となっている。メガネが曇ってしまう原理は温度差による結露であるため、外気温の低い冬場は呼気との温度差によって、メガネの曇り方は一層激しくなる。

 今回失格となった受験生でなくても、冬になってから鼻を出したくなった人も多いだろう。

◆マスクから見るメガネ曇り対策

 マスクでメガネが曇る問題について、コロナ禍になってマスクを製造を始め、シェアを拡大している大手電子機器部品メーカーであるミネベアミツミ株式会社の石川尊之広報IR室長は、「正しくつけていただければ、曇りにくいように設計されています」と話す。正しい着け方とは「鼻にあたる部分のワイヤーを、鼻の形にしっかりと合わせて密着するようにしていただければ大丈夫です」(同氏)とのこと。

 この正しい付け方のコツは、衛生用品大手 ユニ・チャーム株式会社の広報室、渡邊仁志氏によると次の通り。

「顔につける前にまず、マスクを中央付近で半分に折って、親指と人差し指で強く握ります。鼻に当たるノーズフィット部分が鋭角な三角形になるようにします。上から見ると「A」のような形ですね。それから、Aの両足の部分を外側に広げるように曲げます。その上で、Aの先端部分から鼻に押し当てるようにしながら、あごの下まで覆うように着けてください」。

 さらに渡邊氏は、マスク選びについても教えてくれた。

「例えば弊社の不織布マスクですと、フィルターが2層のものと3層のものがあります。メガネが曇る原因のもうひとつに、マスクの内部にこもった呼気がフィルター層を抜けづらく、隙間から呼気がもれ出してしまうというものがあります。よって、メガネの曇りで困っている方は2層のものをお選びいただくと呼気がフィルター層からも抜けやすく、メガネが曇りにくいです」とのことだ。

◆メガネでできる対策は?

 また、マスクだけでなく、メガネでできる対策はないのか? メガネレンズについて、光学ガラス専門メーカーHOYAビジョンケアカンパニーの近藤真紀氏に聞いた。

 曇りに関する原因のひとつは、レンズ側から見ると「撥水加工の影響がありますね」(同氏)という。

「汚れを拭き取りやすくするために、ほとんどのメガネレンズは撥水加工が施してあるのですが、呼気に含まれる水蒸気が撥水加工したレンズに、細かな粒子状に付着します。そうすると、それぞれの粒が光を乱反射し、曇ったと言われる状態になるんです」と、メカニズムを教えてくれた。曇りを防ぐには、曇り止めのクロスやジェルでレンズを拭いて、撥水性を逆の親水性にすることが必要だという。

 なお、同社ではメンテナンス不要の新しいメガネレンズの発売を予定しているという。メガネの曇りに困っている人たちが待ち望む新製品に期待したい。

◆鼻から飛沫は飛ばない?

 また、今回失格となった受験生は「飛沫は鼻から出ることはない」とも主張している。しかし、この点については利権チームのリーダーで神戸大学の坪倉誠教授や、環境疫学を専門とする聖路加国際大学の大西一成准教授らも「鼻から飛沫は出る」としている。

 当然、飛沫が出るということは飛んできたウイルスを受け取ってしまうリスクもあり、感染させないためばかりでなく、自身が感染しないためにもマスクは鼻まで覆う必要があるといえるだろう。

 感染リスクと不便さの狭間に立たされたメガネユーザーが、こうしたメーカーからの声を受けて少しでも快適なマスクライフを送れるよう願う。<取材・文/Mr.tsubaking>

【Mr.tsubaking】
Boogie the マッハモータースのドラマーとして、NHK「大!天才てれびくん」の主題歌を担当し、サエキけんぞうや野宮真貴らのバックバンドも務める。またBS朝日「世界の名画」をはじめ、放送作家としても活動し、Webサイト「世界の美術館」での美術コラムやニュースサイト「TABLO」での珍スポット連載を執筆。そのほか、旅行会社などで仏像解説も。

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